今日も昨日に引き続き、三大協奏曲のコンサートだったのだが、その後にもう一本コンサートがあった。
三大協奏曲については後日改めて書くとして、今日はそのもう一本の方を…。
桐朋音大在学中のヴァイオリニスト南紫音(みなみ・しおん)嬢のリサイタル。
今年1月に初めて聴いて以来2度目となる。前回も無伴奏リサイタルだったが、今回も無伴奏。
イザイの無伴奏ソナタの全曲演奏会とあっては聴かないわけにはいかないだろう。
01.無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第1番 ト短調 作品27-1
02.無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第2番 イ短調 作品27-2
03.無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第3番 ニ短調 作品27-3 『バラード』
<休憩>
04.無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第4番 ホ短調 作品27-4
05.無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第5番 ト長調 作品27-5
06.無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第6番 ホ長調 作品27-6
以前、確か1番と2番と5番が彼女にとってに初演になる、と言っていたと記憶している。
目の覚めるような快演だった。
6番は1月にも聴いたが、さらにグレードが上がっていた。
いちばん好きなのは2番なのだが、これがまた素晴らしい出来だった。グレゴリオ聖歌の有名な『怒りの日』をモチーフにした作品で、曲集中いちばん劇的と言えるかもしれない。
彼女の演奏は(この曲に限らないが)、とってもシリアスで、いい意味での切迫感に溢れている。聴き手に緊張を強いるのだが、それだけの説得力がある。
5番はこの曲集の中では曲の魅力自体がやや落ちるかなと思っていた。今日の演奏を聴いて、それが間違っていることを知った。
とにかく全曲通して聴かせる演奏だったと思う。
若干抑えが効かないと思しき部分もあったし、力任せというところもないでもないが、そんなことは今は問わない。今後の伸びしろだと思えば、むしろ好印象である。
音自体は繊細なのだが、芯が通っていて、強い意志力を感じさせる。とても清潔感のある音だ。凛としたたたずまいもそうだし、それは彼女の立ち姿にも表れている。
まだあどけなさの残る純朴そうな少女といった雰囲気だが、内面に秘めたものは相当強いのだろうと思う。無伴奏のリサイタルを好んで行なうあたり、かなりの度胸の持ち主と見た。
いい演奏会だった。強行軍だったが、行った甲斐は十分あった。
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