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2011年06月26日23:21

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ヴィンテージ・スタインウェイ

コンサート・ホールのピアノはやはりスタインウェイということが多いようだ。
少数ながらベーゼンドルファーのところもあって、そういうところに行き当たると結構嬉しいものである。
別にスタインウェイが悪いというわけではない。
ただ、いろいろなピアノが聴けると楽しいのではと思うのだ。
スタインウェイ、ベーゼンドルファー、とともに3大ピアノと言われていながらベヒシュタインなんかほとんど聴ける機会はないし…。

さて、そのスタインウェイだが、およそ100年前に作られたヴィンテージものの音をCDで聴くことができる。
長富彩(ながとみ・あや)という新進のピアニストのアルバム『イスラメイ』と『リスト巡礼』である。
前者は超絶技巧作品集。有名なところではスクリャービンの幻想曲やラヴェルのラ・ヴァルスといったところが収められている。あとはチャイコフスキーの『花のワルツ』やサン=サーンスの『白鳥』のトランスクリプション。タイトルのバラキレフの『イスラメイ』も非常に技巧的な曲。
後者はつい先日リリースされたばかりのオール・リスト・アルバム。さすがにリスト生誕200年である。今年はいろいろなリストが聴ける。
それにしてもピアノの音が素晴らしい。とても柔らかい音である。ふくらみがある。
古いが故に熟成したということもあるだろうし、逆に近代ピアノは機能性を重視したと言えるのかもしれない。もしかしたら、リストの生きたロマン派時代のピアノはこういうのに近い音がしていたのだろうか。

演奏はそのピアノを手の内に入れたなかなか見事なものである。技巧的な不安は全くないし、曲を自身の元に引き寄せて演奏しているという感じだ。呼吸する音までパッケージされていて、ライヴ感のある録音になっている。楽しみなピアニストだと思う。
リスト・アルバムの収録曲の中でいちばん地味と思われる『孤独のなかの神の祝福』の出来がすごくいい。思索的なこの曲を弾きこなしているだけで相当のポテンシャルを感じさせる。
以前から名前だけは知っていたのだが、なかなか聴く機会がなかった。こうなると一度ライヴを聴いてみたいと思う。

まずはタワレコ渋谷で7/24(日)に聴ける機会がある。
そして、7/30(土)と7/31(日)にはその1912年製スタインウェイでのオール・リスト・プログラムのリサイタルが開かれる。それぞれの日にAプロとBプロの両方が組まれる2ステージ制。AプロとBプロでは多少曲が異なっている。
ヴィンテージ・スタインウェイが聴けるというだけでも行く価値があるかもしれない。
詳しくは以下を…。
http://www.ayanagatomi.com/concert/

発売は7/02(土)とのこと。
インストア・イベントを見てから、なんて悠長なことを言っていたら間に合わないだろうな…。
土曜はイザベル・ファウスト(vn)のバッハ無伴奏全曲リサイタルがあるので、行くとしたら日曜ということになるだろう。どうせ行くのならAプロとBプロ両方聴きたいと思う。
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