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2011年06月20日22:28

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エウリアンって知ってる?

エウリアンというのをご存じだろうか。
いわゆる絵画商法のスタッフのことを言う。
繁華街で画廊風の構えのスペースの前で展示会と称しポストカードなどを配っている女性を見かけたことはないだろうか。
そう、それがエウリアンである。
絵画商法とは美術作品を市場価格の何倍もの値段で売りつける悪徳商法である。
エウリアンは巧みな会話術で狙ったカモは逃さないという。

「絵を売る」と「エイリアン」とを掛け合わせた造語だが、上手いこと言ったものだと感心してしまう。たいていは美女だというのだから、困ったものである。男性のスケベ心も微妙に突いているというところだろう。

実はこの展示会、デパートなどのイベントスペースでも行なわれていて、電車の広告なんかでも目にすることがある。
今年の3月にいくつかの業者に対して都が行政処分を行なったことで最近は減ってきたらしいが、それでもまだまだはびこっているのが実情のようだ。

美術品は明確な値段がつけられないから難しい。
100円でも買わないという人がいるかと思えば、同じ作品に100万出してもいいという人もいる。それが美術の世界である。
この商法に特徴的なのは、商品(ここでは絵画)の良さを言うだけでなく、それを選んだ客のセンスを褒めることである。絵を観て回った後に必ず「気に入った絵はありますか?」と問われるのだそうだ。
あとは悪徳商法と同じ。持久戦に持ち込まれるとエウリアンの勝ちである。

これ、意外に引っかかっちゃいそうだなあと思う。

100万近くもしたら論外だが、そもそも自分がいいと思ったものに対して、言葉巧みに誘導されたら、3〜40万ならローン組んでしまいそうな気がする。で、いい買い物をした気になってしまうのではないか。
だから、あまりにも市場価格とかけ離れた額ではなく、ちょっと高めくらいの設定にしておけばあまり問題にならなかったのではないかと思うのだ。

この絵画商法に関して画家がどこまで関与しているのかはわからない。知らずに提供してしまったということも少なくないようだ。おそらくそういうケースの方が多いのだろう(と思いたい)。

ずいぶん昔の話だが、実は引っかかりそうになったことがある。
持久戦に持ち込まれいささか疲れてきたというのもあったし、とりあえず契約してすぐに解約してしまえばいいか、なんて弱気になってしまったのだ。
値段は忘れたが50万くらいだったのではないかと思う。
おそらくエウリアンはあと一押しで落とせると思ったのだろう。10万円値引きすると言って来たのだ。
これがど真ん中のゆるいストレートボール。ホームランを打ってくれと言わんばかりの球だったわけだ。

「値引きとはどういうわけですか? つまりこれはもともとの金額の価値はないってことですよね。あなたは私の美的感覚を貶めたということですね。売る側が作品の価値を下げる、そんなもの買う気になれません」

そんなようなことを言って私は席を立った。
起死回生の逆転ホームランである。
値段を下げたものは元に戻せない。そこを突っ込まれたのだから、向こうはグウの音も出ない。
しかし、危なかった。
後々調べてみると、最後に値引きをするというのは常套手段らしい。お得感をアピールしてトドメを刺そうというところだろうが、ここが最大のツッコミどころとも言えそうだ。
ああ言えばこう言うのエウリアンに対しては早くそこまで持ち込むのも戦略としては有効かもしれない。ただし、自分から値段交渉をしてはダメだけどね。

ちなみに普通の画廊はたいてい安心して入れる。
画廊は絵を売るところではあるが、個展を開催する場合、画廊使用料自体が作家から入ってくる仕組みになっている。よって売れるに越したことはないが、躍起になって売る必要もないということである。
私がよく行くヴァニラ画廊も扱っている作品はヤバイし、構えもヤバイし、入口の前のガチャガチャはさらにヤバイが、画廊としては全くヤバくない。スタッフがいろいろ作品について説明してくれたりするが、「買え」などという素振りはこれっぽっちも見せない。
ま、行き慣れていないないところは敷居が高く感じられるけどね。

くれぐれもエウリアンにはご注意を。
有名画家の作品を扱っているというのがミソだよね。
減ってきたとはいえ、彼らはたぶん新たな戦略を考えていると思う。
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