少女主義的水彩画家たま女史の個展『epitaph』、開催後初の週末を迎えた。週末でなければ来られないという人も多いだろう。そういう人たちにとっては日曜が休廊というのは結構つらいかもしれない。
初日に次いで二度目の訪問。
原画を観るというのがいちばんの目的であるのはもちろんだが、もうひとつどのくらい嫁入り先が決まっているのかに興味があった。
展示作品26点のうち、11点の嫁入り先が決まっていた。やはり人気だなあと思う。11点のうち2点の嫁入り先はわが家である。
慣れたということはないにしろ、絵を買う際にも普通に振る舞えるようにはなったと思う。
最初のときはとっても緊張したものである。
それまで絵を買うなんてことは考えてみたこともなかった。
絵は美術館に行って観るもの、そんなふうに思い込んでいたのだろう。たとえば、企画展で「個人蔵」というものがあっても「ふ〜ん」と思う程度でリアリティを感じなかった。
絵を所有するということは、美を独占するということであるから、これは病みつきになる。
しかし、どんな絵でも欲しくなるかというと、それは違うようだ。
素晴らしいと思った作品を欲しいと思うかというと、必ずしもそうではない。欲しいとまでは思わないものと、手元には置いておけないというものの二種類あると思う。後者はあまりにも強烈なもの、たとえば三代目彫よし氏の作品がそうだ。さすがに幽霊画や生首画を飾るわけにはいかないだろう。
先日とある若手画家の個展に行った。素晴らしいと思った。画集も買った。しかし、作品を手元に置きたいとは思わなかった。
おもしろいものである。
たまさんのファンには若い女性が多い。
失礼だが、そういう方々には作品を買うのは無理だろう。当然だ、若いのだから。画集を買うにも、グッズを買うにも、個展に出かけるにも、いろいろやりくりが大変なことだろう。
絵を買う人間を目の当たりにするのは穏やかでないかもしれない。
悔しいだろう。お気に入りの作品が買われていくとしたら余計に。
その悔しさを励みにして欲しい。いつかたまさんの絵のオーナーになるということを目標にして欲しい。そんなことを思う。
きみたちにはきみたちに相応しい応援の仕方があるはず。われわれはきみたちよりちょっとだけ(ずいぶん)長く生きてきたから、違った応援の仕方がある。それだけのこと。
たまさんが在廊時は希望のお題でイラストを描いてくださる。これだって1点ものである。
しかし、乙女ワールドと化したヴァニラ画廊も居心地がいい。
たまさんの人柄もあるんだろうなあ。ファンに対してとっても真摯な方だ。
だからなのだろう、画廊の中は暖かな波動に溢れている。
しかし、混んでいる。
来週の土曜はユジャ・ワンのコンサートで紀尾井に行く。その前にもう一度寄るかな。
嫁入り先が決まった子はもう見ることができないからなあ。
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