意図したわけではないが、結果として美術館巡り三連チャンとなってしまった。
今日はオペラシティ・アート・ギャラリーで開催中の「アントワープ王立美術館コレクション展」を観てきた。副題は「アンソールからマグリットへ ベルギー近代美術の殿堂」というもの。これは観に行かないわけにはいけない。
ベルギーと言えば、チョコにビールに近代絵画、と言うくらい(ホントか?)優れた画家が多い。ベルギー象徴派あたりを中心に20世紀美術のひとつのトレンドを形成していたように思う。
ほとんどが日本初公開だという。
写真左はこの展覧会のフライヤー。マグリットの『9月16日』という名品が使われている。
これを観ると、さすがにマグリットは凄いな、と思う。マグリットばかりが並んでしまうと、飽きてしまうのだが、企画展の中で数点あると、抜群の存在感がある。構成の斬新さもさることながら、精密な筆致には唖然とさせられる。
アンソールは奇妙で不気味な画風になる前の作品だが、やはり独特の味わいがある。地味ではあるが、確かな腕を感じさせるものだった。
レオン・スピリアールトも好きな画家だ。静謐な孤独感漂う暗い画面はとても魅力的だ。今回は自画像が出展されていて、気難しそうなオヤジっぽい感じだった。
あとはなかなか観る機会のない画家の作品が多かった。
本来なら象徴主義や表現主義あるいはシュールレアリスムといった作品が好みのはずなのだが、今回はそれ以前の写実的な作品の方に観るべきものが多かったような気がする。
その中から2点を紹介する。
写真中央はジャン・バティスト・デ・グレーフの『公園にいるストローブ嬢』という大作。着飾った少女と後ろの子羊は写実的に描かれているのだが、背景などはかなり大胆な筆遣いで描かれている。
写真右はレオン・フレデリック(この人の作品はいくつか観たことがある)の『咲き誇るシャクナゲ』。可憐な(と思われる)少女を配したことで、寓話的な作品になっている。知らずに観たら、ラファエル前派の作品かと思ってしまいそうだ。
ほかにもいい作品はたくさんあった。
馴染み深いウィリアム・ドグーヴ・ド・ヌンクやジャン・デルヴィルやフェリシアン・ロップスといった人たちの作品がなかったのは残念だったが、その代わり初めて知った画家も多く、なかなか見応えのある展覧会だったと思う。ベルギー恐るべし、だ。
昨日のオルセー展と比べると、ゆったり観ることができた。近くで観て、少し離れて観て、と自分のペースで思うように鑑賞することができる。
やはりオルセーは混みすぎだなあ、という思いは残る。
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