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2010年04月28日23:19

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新しい家族が増えた

今日新しい家族が増えた。
本当は昨日だったのだが、たぬ〜の手術があったため、到着を一日遅らせてもらった。
人魚さんに妹ができたということだね。

少女主義的水彩画家たま女史の新作。それこそできたてのホヤホヤ。
ちなみに、できたてのホヤホヤとは海産物のホヤから来ている。ホヤは新鮮なうちに食べないとすぐにダメになるということによるらしい。もうすぐホヤの美味い季節になる。最近は東京でも新鮮なものが食べられるようになった。あの鮮烈な磯の香りが懐かしい。。。

おっと、話がそれた。

銀座のヴァニラ画廊で先週まで開かれていた「オルタナティブ・ゴシック展」に出展されていた新作二点のうちのひとつ。『Maniac Table』と題された作品。
人魚さん、つまり『Hopeless Mermaid』が儚げで美麗な世界だったのに対し、こちらはより毒性が強い。
少女がダンディな狼さんとディナーを楽しんでいる。テーブルに置かれたのは青いお魚。このお魚が可愛い顔をしているのだが、腹をかっさばかれて内臓がべろ〜ん。これがまたピンクで綺麗。
華奢な少女は何事もないかのようにフォークを突き立てる。この少女の姿には自己の存在感に対する不安が色濃く出ている。可憐なのにどこか醒めた感覚。
シャンパングラスを掲げた狼はどこかシニカルな笑みを浮かべているようにも見える。
私はこの絵を見て『死と乙女』を思い出した。
マティアス・クラウディウスの詩によるシューベルトの歌曲とそこから生まれた弦楽四重奏曲。あるいはムンクの版画。エゴン・シーレでもいい。
病める少女と死の世界に誘う死神。死とは絶望の果てに行き着く先か、それとも永遠の安息か。
どこを眺めているのかわからない視線の少女と、どこか陽気そうな狼に置き換えることができるのではないか、そんな気がしている。食卓の魚はまさに死の象徴と言えないだろうか。
というふうに、いろいろ解釈してしまいたくなるのだ。たまさんの作品は深読みができる。
ゴシックやロリータ、あるいはグロテスクやエロティックといった文脈で語られることが多いが、実際は象徴画だというふうに思うのだ。
もちろん、それは私の勝手な解釈なのだが、なんにしてもすごい画家であることは間違いない。

なんてったって、ぐいりぃさんが惚れ込んだのだから。
ってオチをつけてどうする。。。

この作品には装飾のように下の方に海の生き物がたくさん描かれている。ナマコ、ウニ、フジツボ、サンゴ、ヒトデ、イソギンチャク、そのほかいろいろ。
そういえば「ぐいりぃさんとこにもらわれた絵、どっちもお魚系ですね」とたまさんに指摘を受けた。なるほど、確かにそうだ。偶然なのか必然なのか。。。

美術作品は所有することができるという点で特殊である。
その美を独占することができる。好きなだけ眺めることができる。
何と贅沢で、何と傲慢なことか。

そして、作品を手放すことが宿命の作家さんの心情はいかばかりか。
そんなことも想像してしまう。

そう思いつつ、来年2月の個展に備えて、貯金しようと思っている。
いずれ点数が増えたら、どこかスペースを借りて、みなさんに披露できるといい。
そんな夢を見つつ。。。

たぬ〜は「いい名前を付けてあげないと」と言っているが、人魚さんに付けた「なげちゃん」も決していい名前とは思えないのだが…。慣れちゃったけどさ。
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