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2026年10月30日07:55

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綾辻行人『心の闇』(講談社文庫)を読みました

綾辻行人『心の闇』(講談社文庫)を読みました。
著者は、京都大学ミス研ご出身のミステリ・ホラー作家です。
収録されているのは4話の短編であり、ホラー3話にミステリ1話、と私は考えています。講談社文庫55周年記念の出版だそうです。
タイトルと底本とともに、あらすじは以下の通りです。すなわち、「心の闇」は『深泥丘奇談・続』(角川文庫)から取られており、主人公のミステリ作家が深泥丘病院で検査結果を聞いていて、石倉医師(2)から腹部エコーの結果、肝臓に<心の闇>があるといわれます。
「夢魔の手 - 313号室の患者 -」は『フリークス』(角川文庫)から取られており、浪人生、しかも三浪目の主人公が、恐怖を覚えるわけですが、少年期の記憶が飛んでいたり、入院中の母親を見舞うに当たって、家で見つかった自分自身の日記の恐怖がおそろしいです。
「どんどん橋、落ちた」は『どんどん橋、落ちた <新装改訂版>』(講談社文庫)から取られており、とても有名なミステリで、本格ミステリ作家である主人公の綾辻が、読者から寄せられた【読者への挑戦】のあるミステリに挑みます。
「再生」は『眼球綺譚』(角川文庫)から取られており、主人公の大学の教員が教え子の女子大生と結婚しますが、プロポーズを受けた際に、彼女から切り取られた指が生えてきたという衝撃の告白を受けます。
4話の短編すべて、私は再読でした。ホラーすべての短編3話で、ラストに大きなどんでん返しが待っています。ミステリの「どんどん橋、落ちた」は、ある意味で、この著者のもっとも有名なミステリ作品のひとつですし、ミステリの原点に立ち返っているのかもしれませんが、広く知られている通り、ややコミカルな仕上がりになっていて、ホラー3話にはさまれると少し違和感を覚える読者もいるかもしれません。ほかはかなり不気味なホラーばかりですから、もっと凄惨な死に方をするミステリ短編の方がよかった、と私は思わないでもありません。

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