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2026年10月25日07:38

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池井戸潤『俺たちの箱根駅伝』上下(文春文庫)を読みました

池井戸潤『俺たちの箱根駅伝』上下(文春文庫)を読みました。
著者は直木賞作家であり、日本で現在もっとも売れている小説家のひとりではないかと思います。
すでに単行本上下巻で2年半ほど前の2024年に出版されていますが、文庫版が出版され、また、10月10日から毎週土曜夜のテレビドラマとして放映されていますので読んでみました。出版社では池井戸潤 特設サイトも開設しています。
本書は2部構成となっており、上巻が第1部で下巻が第2部です。関東の大学が覇を競う箱根駅伝がテーマです。上巻=第1部では、正月2日と3日に開催される箱根駅伝を生中継する大日テレビの中継までの内幕を取り上げ、下巻=第2部ではその駅伝における学生の走りを中継することになります。
私はテレビドラマの原作となる小説を読んだ段階では、参加チームの関東学生連合のキャプテンであり、本戦には出場できなかった明誠学院大学でもキャプテンを務める青葉隼斗が主人公だと思っていたのですが、テレビドラマでも原作でも大日テレビで箱根駅電中継のチーフプロデューサーの徳重亮が主人公となっている印象です。まあ、そうなのかもしれません。ついでながら、大日テレビでは徳重とともに、チーフディレクターの宮本菜月も重要な役回りを務めます。
ストーリーは、箱根駅伝の予選会で明誠学院大学が惜しくも11位に終わって本戦出場がかなわなかったところから始まります。明誠学院大学はかつては箱根駅伝常連の名門校ですが、最近では出場できていません。38年間監督を務めた諸矢久繁が監督を辞任し、10年余り前の黄金時代にキャプテンだった甲斐真人が後任監督に指名されます。甲斐は大学卒業後に大手総合商社の丸菱に就職し、陸上競技からは離れています。しかし、予選会11位チームが監督を出す関東学生連合の監督を引き受けます。なお、関東学生連合チームは予選落ちした各大学から1名ずつのランナーで構成されます。
他方、大日テレビで前回の箱根駅伝のセンターアナウンサーを務めた前田久志がガンで入院してしまいます。そこで、というわけでもないのでしょうが、編成局長の黒岩武がお笑い芸人の畑山一平をMCにすることを勝手に決めてしまいます。しかし、徳重は畑山が所属する芸能プロダクションであるタムケンプロの社長の田村健一郎に断りを申し出ます。そして、徳重はスポーツ実況の大ベテランである辛島文三にセンターアナの白羽の矢を立てて頼み込みます。
このあたりが、20章ほどある本書の冒頭2章のあらすじであり、たぶん、私は見ていませんが、テレビドラマの3回目くらいまでに当たるのではないか、という気がします。
なお、基礎知識まで、箱根駅伝は全国レベルではなくあくまで関東にある大学だけに出場権があります。大手町の読売新聞社前がスタートとフィニッシュであり、箱根芦ノ湖が往路フィニッシュ、復路スタートとなります。全長200キロあまりです。前年本戦で10位までに入ると翌年にシードされ、これらシード校のほかに予選会で10位までに入った計20チームで競うことになります。
ただし、予選会11位以下の大学から各校1名の選手を出して関東学生連合という21番目のチームを編成し、予選会11位校から監督を出します。この関東学生連合は公式には記録も順位もつきません。そして、本作品は、この関東学生連合に着目した小説です。
なお、作者の意図はよく理解できませんでしたが、大学名は実在と架空の大学が混在しています。早稲田大学、駒澤大学、青山学院大学、明治大学、中央大学、順天堂大学などは実在の大学名です。ただし、常連だろうと思うのですが、慶応義塾大学は現れません。ほかに、架空の大学はいっぱい登場します。
私はそれほど駅伝一般や陸上長距離競技には大きな興味ありませんが、それでも、正月3日の読売新聞社前のフィニッシュを何度か見に行ったことがあるくらいで、関東、というか、東京では注目されている競技です。何かの機会があれば、テレビドラマの方の視聴率を関西と関東で比較してみたい気がします。

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