本日2本目!
ベートーヴェンのピアノ協奏曲を室内楽版で全曲やってしまおうという仰天企画の初回。
企画の中心人物がピアノの鐵百合奈(てつ・ゆりな)ということで行ってみようということになった。
鐵百合奈:ピアノ(Pf)
砂原千聡:ヴァイオリン(Vn*)
大田春菜:ヴァイオリン(Vn+)
田口夕莉:ヴィオラ(Va)
清水唯史:チェロ(Vc)
陳子沛:コントラバス(Cb)
<ミニ・レクチャー 協奏曲をアンサンブルとして聴く>
01.ベートーヴェン:ヴァイオリンとヴィオラのための3つの二重奏曲から 第2番 ヘ長調 Vn*、Va
02.ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲 第7番 変ロ長調 Op.97 『大公』 Pf、Vn+、Vc
<休憩>
03.ドラゴネッティ:メヌエットの主題による変奏曲 Cb、Pf
04.ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 Op.19 Pf、Vn*、Vn+、Va、Vc、Cb
(ヴィンツェンツ・ラハナーによる室内楽版)
<アンコール>
05.ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第23番 ヘ短調 Op.57『熱情』より、第3楽章 Pf
初回が2番というのは意図的なものだ。
作曲としては1番より早いのだ。つまりベートーヴェンにとって最初のピアノ協奏曲は2番ということになる。
ショパンと同じようなものだな。
まず開演前にピアノ文化史研究家の小岩信治氏と百合奈嬢によるミニ・レクチャー。
通常のオケ版と室内楽版との違いをピアニストの立場で百合奈嬢が語る。
なかなか興味深い。
ピアノはベーゼンドルファー。
まずはヴァイオリンとヴィオラの二重奏。
メロディックな聴きやすい曲。
ピアノ三重奏の名曲『大公』はそれだけでメインを張れるほどの大曲。
細かいところまで目配りの利いた演奏。それでいてダイナミックな迫力にも欠けることはない。
ヴァイオリンの音色はこちらの奏者の方が好みかな。
昼間に散々なチェロを聴いた後なので、柔らかくも芯の通ったチェロの音にホッとする。
やはりピアノが良いね。タッチも明確で、迷いが感じられない。確信を持って鳴らしている。
休憩後はコントラバス奏者の紹介も兼ねての小曲。
しかし超絶技巧。
メインのコンチェルト。
編曲はヴィンツェンツ・ラハナー。
余談だが、昨日のコンサートでイグナーツ・ラハナーの曲を聴いた。ヴィンツェンツはその弟。この二日がラハナーでつながるとは思わなかった。おもしろいものだ。
さて、大公とピアノの音が違う。より華やかに、より力強く。これが室内楽と協奏曲の違いなのかもしれない。なので編成は室内楽でも協奏曲に聴こえるのだろう。編成が小さいことで音楽の構造がわかりやすくなったとも言えるだろう。
やはりとても興味深い。
聞き慣れた曲が趣を変えて新鮮に聴こえる。
同世代(と思われる)仲間たちのアンサンブルはまとまりがあり、一体となって音楽を形作っていく。若々しさと技術の高さが魅力的だ。
もちろん演奏を終始リードしていたのはピアノであることに間違いはないだろう。
ソリスト兼指揮者みたいなものか。
ゆえに鐵百合奈ありきの企画であるとも言える。
充実したいいコンサートだった。
次回は1番とシューベルトの『ます』だそうだ。
早く日程が決まってほしいな。
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