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2026年02月15日07:38

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福井健太[編]『新・黄色い部屋』(創元推理文庫)を読みました。

福井健太[編]『新・黄色い部屋』(創元推理文庫)を読みました。
編者は、書評家であり、ワセダミステリクラブのご出身です。本書は、昨年2025年に創元推理文庫から出版されたアンソロジーの第1弾であり、「読者への挑戦」ミステリを中心に精選されています。同じ編者による『横丁の名探偵』が第2弾となり、すでに出版されていて、私は先週のうちにレビューを済ませています。なお、シリーズは全3巻を予定しているようで、次巻は2月末に同じ編者により『以外な犯人』の出版が予定されています。
本書は10話の短編を収録しています。本格ミステリを中心に、いくつかピックアップすると、まず、冒頭に収録された高木彬光「妖婦の宿」は、一応、というか、何というか、神津恭介のシリーズです。ホテルの密室殺人事件を題材にした本格的なミステリ短編です。ラストに大きなどんでん返しが待っています。
飛鳥高「車中の人」は刑事が追う人物を突き止めるミステリです。誰が犯人か、と同時に、刑事が追っているのは誰か、の二重の謎を解き明かそうとします。車中という限られた時間と空間をたくみに利用して論理を積み重ねる本格ミステリです。山村正夫「高原荘事件」では、東京で起きた強盗事件の犯人が逃げ込んだ高原の職泊施設で、客や従業員から聞き込んだ情報を基に、謎解きが進みます。戯曲のような構成ですので、読者が順を追って犯人解明を試みることが出来ます。
すでに読んだ次作の『横丁の名探偵』も含めて、どうしても1950-70年代の、いわば時代ミステリですので、金額の桁が少し今とは感覚が違ってきます。ただ、そのあたりは仕方ないものと諦めるしかないような気がします。取り上げた短編のほかも、本格的なミステリが収録されています。
私はまだ出版されていない次作の『以外な犯人』も読みたいと思います。

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