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2026年02月11日09:08

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平尾清『ビジネス経験を活かしきる「40代から大学教授」という最高の働き方』(青春出版社)を読みました。

平尾清『ビジネス経験を活かしきる「40代から大学教授」という最高の働き方』(青春出版社)を読みました。
著者は、岩手大学特任教授、青山学院大学非常勤講師、酒田市政策参与だそうです。リーマンショックにより失業した後、43歳で山形大学教授へと転身されているようです。
まず、本書のいいところは著者の自慢話ではない点です。ただ、常識的に考えて、万人に適用できる本ではありません。私自身は60代で大学教授に転職=再就職しましたが、通常のサラリーマンは、本書でも指摘しているように、第1に、学歴・学位がありませんし、第2に、研究業績がありませんし、第3に、教育経験もありません。
実は、私も学歴・学位はありません。フツーに大学4年間で学士の学位を取得して終わっています。大学院で教育を受けた経験はありませんし、博士号は持っていません。ただ、公務員をしている際に長崎大学経済学部に出向する機会がありましたので、紀要論文は2年間で10本以上書きましたし、教育経験も積みました。立命館大学への応募要件は著書1冊または公刊論文3本以上だったと記憶していて、フツーのサラリーマンにはハードルが高いかもしれません。
ともかく、本書はバラ色のお話で終始していて、学歴・学位も、研究業績も、教育経験も何もなくても、大学教員=研究者ではなく、プロジェクト調整員のようなかたちで、教員と職員の中間的な存在としての大学教授への転職が可能であり、したがって、オススメしているような気がします。まあ、それならアリかもしれませんが、本書で強調しているように、ローカルに展開する、すなわち、地方大学を主眼とすることになる気がします。地方私大の中には、学生の定員充足率が低くて、経営が必ずしも盤石ではない大学があることも忘れるべきではありません。
加えて、かつての就職氷河期の大学生の就活なんかと同じで、本書でも大学教授への転職の際の重点は、志望書の書き方や面接に終止しています。最後の接点での努力よりもバックグラウンドでの経験値を無視しているようで少し怖い気がします。研究論文を書かないまでも、せめて、研究論文を読むことくらいは推奨しておいた方がいいと私は考えます。
大昔の米国のゴールドラッシュの時代、もっともいいビジネスをしたのは金鉱を掘り当てた人もさることながら、金鉱を探す人にツルハシを売った人である、といいます。本書も最後の方のp.164から実務家教員の養成機関とマッチングサポートが紹介されていて、40代で大学教授になる人よりも、それをサポートする人のビジネスの方がいいビジネスそうな気がします。私も今の大学を辞めたら、サラリーマンから大学教授になった経験を活かして、こういった方面のコンサルでもしようかしらん、と思わせる内容でした。

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