「結成10周年記念コンサート」と題されたコンサートは12月18日にリリースされたばかりの2枚のアルバムのレコ発コンサートでもあった。
そうか、もう10年経つのか。
2009年、このトリオのコンサートが聴きたくて仙台に行ったことを思い出す。
感慨もひとしおだ。
川久保賜紀:ヴァイオリン
遠藤真理:チェロ
三浦友理枝:ピアノ
01.坂本龍一:ラストエンペラー
02.坂本龍一:レイン
03.坂本龍一:美貌の青空
04.坂本龍一:シェルタリングスカイ
05.坂本龍一:M.A.Y. in The Backyard
06.坂本龍一:メリークリスマス・ミスター・ローレンス
<休憩>
07.ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲 第1番 ハ短調 Op.8
08.ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲 第2番 ホ短調 Op.67
<アンコール>
09.ショスタコーヴィチ:2つのヴァイオリンとピアノのための5つの小品より、エレジー
10.ショスタコーヴィチ:2つのヴァイオリンとピアノのための5つの小品より、ポルカ
アルバム2枚のほぼ全てを演奏。
前半の坂本龍一が思いのほか良い。
CDでも好印象だったのだが、作曲者自身の編曲版を使用しているのだそうだ。
6曲を組曲のように連続で演奏していた。
静寂の音。
まるでこのトリオを想定していたかのような編曲だ。クリアーで硬質なピアノ、透き通るような音色のヴァイオリン、暖かみがありキレもあるチェロ。
坂本龍一ってこんなにいい曲を書いていたんだ、と目から鱗の時間だった。
考えてみれば、クリスマスに戦場のメリークリスマスだったわけだ。
後半はショスタコーヴィチのピアノ・トリオを2曲。
10年ぶりの録音に選んだのがこれらだったというのがなんともマニアック。
第1番は若書きの曲だが、ショスタコーヴィチがいかに天才だったかが窺える。
第2番は追悼の音楽。シリアスで重く暗く、それでいて美しい。まさしくショスタコーヴィチという音楽だ。
純粋に音を究めていくと隠されたストーリーが見えてくる。そんな気がした。
彼女たちは真摯に音と向き合い、恣意的な解釈をしない。
10年間の経験が生み出すケミストリー、阿吽の呼吸によるアンサンブル。
だからこそ紡ぎえる音楽がある。
今年最後を飾るいいコンサートだった。
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