毎年この時期に開かれる「フルート音楽日誌」だったが今回は2年ぶり。11回目になる。
上野由恵が上野にある上野の森美術館で上野の商店会の協賛を得て開かれる上野づくしの名物コンサートである。
第37回上野の森美術館大賞展開催中のコンサートというのも恒例。
何とは言わないが、高名な公募展よりも力や勢いのある作品が多く、これらを眺めるのも楽しみのひとつ。
今回のゲストはハーピスト景山梨乃。現在東京交響楽団の首席である。
上野由恵:フルート
景山梨乃:ハープ
01.ムーケ:パンの笛(フルート・ソナタ『パンと羊飼い』より)
02.ドビュッシー:亜麻色の髪の乙女
03.ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
04.ゴドフロワ:妖精たちの踊り(ハープ・ソロ)
05.アンドレ:ナルテクス
06.フォーレ:ファンタジー Op.79
<休憩>
07.武満徹:ヴォイス(フルート・ソロ)
08.ゲイリー・ムーア:パリの散歩道
09.フランシス・レイ:白い恋人たち
10.ラヴェル:ハバネラ形式の小品
11.イベール:間奏曲
12.ボルヌ:カルメン幻想曲
<アンコール>
13.サティ:ジュ・トゥ・ヴ
このデュオを聴くのは実は2回目。1回目はこちら。
https://mixi.jp/view_diary.pl?id=1936780782&owner_id=3696995
今回も有名曲や超絶技巧曲を並べ、現代曲も忍ばせるというプログラム。
『妖精たちの踊り』は可愛らしい曲だが、演奏するのは大変だという。
なるほどと納得できるが、超絶技巧は観ている(聴いている)方はとても楽しい。
『ナルテクス』という曲も初めて。
現代曲で特殊奏法が織り交ぜられている。
フルートは頭部管だけを使ったり、ハープはチューニングハンマーや音叉を使ったりボディを叩いたり、これも観ていて楽しい。それ故か現代曲という難しさは感じない。
武満の『ヴォイス』をまた聴けたのは嬉しい。
曲名通り声を使うので、女性と男性とでは著しく印象が変わる。
名フルート奏者オーレル・ニコレのために書かれた曲で、彼の録音がスタンダードだと思うが、声が入るのならやはり女性の方が良い。というのはともかく、楽器の音と声とが完全に同化した演奏は見事の一言に尽きる。
さすが由恵ちゃんだ。
こうなると武満のフルート作品集の録音を期待したくなる。
『パリの散歩道』はフィギュアの羽生選手が使った曲として知られているが、作曲者は技巧派ロック・ギタリストのゲイリー・ムーア。もう完全にクラシック作品だね。
とにかくどの曲も聴き応えたっぷり。
いい意味でリラックスした空気感の中、親密な雰囲気で進行していった。
フルートとハープの音色が合うのは昔から知られていたようだ。
二人の息の合ったアンサンブルはそれだけで素晴らしいものだった。
館内が厳密に飲食禁止となったため、カツサンドやワインの振る舞いはなくなった。
残念な気もするが、浅ましい輩も少なくないので、かえって良かったのかもしれない。
みはしのあんみつ争奪じゃんけん大会は健在。今回もたぬ〜がゲットした。
いろいろと問題が発生して継続が危ぶまれたこのシリーズ、なんとか開催できて本当に良かった。
来年も楽しみにしているよ。
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