電気メス機器は、高周波電流を人体に流して用いる医療機器だが、その機器の出力端子に、プローブを接続し、そのプローブの先端にはメス状の金属が装着されている。
高周波電流の波形により、切開、もしくは凝固が行われる。
切開では、単純な正弦波電流が使用され、凝固では、複雑な周波数成分をもった非連続な、しかし、高電圧による高周波電流が使用される。
この辺のことは、もし知りたかったら然るべき資料を調べれば掲載されているだろう。
この日記は電気メス機器そのものの解説ではなく、私の体験した昔話の余談だから、そのことについて書く。
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私が試作した電気メス装置は、確か最大、500ワットの出力が可能だったと記憶している。
発注して出来た電源トランスは20Kg程度あって、大きさは20cm四方もあるシロモノだった。
試作装置に用いるということで、或る電源トランス・メーカーに発注した。
其の発注仕様は忘れてしまったが、電源トランス・メーカーの或る人が乗り気になってくれて、上記した化け物のような電源トランスを一個だけ試作してくれた。
もしかしたら、私の試作機が製品化されるかも、という期待があったからだろう。
勿論、製品化の場合は、そのような化け物トランスを使うわけにはいかない。
製品化の暁には、その電源トランスも改良し、実用に適するサイズにする目論見が、たぶん、其の人にあったからこそ、私の試作機のために、たった1個の電源トランスを試作してくれたのだろう。
結果的に私の試作機は製品化されることなく終わったが、私は今でも、其の電源トランス・メーカーの人に感謝している。その人の顔を今でも薄っすらと覚えている。
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少し専門的な話になるが、電気機器の出力電力というものは、力率に依存する。
上記した電源トランスが化け物のようになった理由の一つは、力率の悪さだということが後日分かった。
電気メスの試作機器の出力電流を少なくするために、その機器の電源部に、電源用のコンデンサを並列に入れたものだった。
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