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2015年06月12日22:59

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嬉しいニュースと悲しいニュース

まずは嬉しいニュースから。

今朝飛び込んできたのはBABYMETALが英国の「ケラング!」という雑誌の「The Spirit Of Independence Award」を受賞したというニュースだった。すでに授賞式の様子がたくさんUPされている。
 フォト フォト

実は教えてくれたのはお転婆娘だった。
ネットで見て知ったのだという。
まったく、起きてストレッチをしてヴァイオリンのスケールの練習をしてガッツリご飯を食べてシャワーを浴びて、それでもネットを見る余裕があるのか! なんちゅう小学生だ…。

ケラングというのは1981年に創刊されたメタル専門誌で、その後週刊化されるにあたりメタルに留まらず幅広いロックを扱うようになり現在に至る。まあ、老舗の雑誌である。
いろいろある賞の中のひとつが「The Spirit Of Independence Award」で独自性に優れたものに与えられる賞という位置付けなのだろうか。
授賞式にはジューダス・プリーストやアリス・クーパーやマリリン・マンソンといった大物たちも出席していたらしい。

先週末のウィーンのフェスで海外ツアーも一段落だったわけで、週明けに神バンドが帰国していたことは彼らのツイートでわかっていた。
彼女たちも帰国したのかどうかわからなかったのだが、さくら学院の卒業生で彼女たちの先輩にあたる歌手武藤彩未のツイートで彼女たちがイギリスにいることが判明した。
この授賞式のためにイギリスに向かい、そこにとどまっていたわけだ。
授賞式での彼女たちの笑顔が晴れがましい。
天賦の才と恵まれた容姿があったとしても、その屈託のない笑顔の陰にどれほどの努力の積み重ねがあったことか。
賢しらぶった識者の有難いお言葉なんかとは比べ物にならないくらい彼女たちの笑顔に励まされる。
彼女たちには畏敬の念すら抱く。

ちなみにこの賞は2008年にワイルドハーツが受賞して以来の久々の復活だったらしい。
過去にはナパーム・デスなんていうとんでもない名前もある。

そしてもうすぐやはり英国のメタル雑誌メタルハマーの授賞式が控えている。
そこでパフォーマンスすることが決まっているが、もちろんノミネートもされている。パフォーマンスは『Road of Resistance』に参加したドラゴンフォースとの共演ということである。
メタルハマーにとってはライバル誌に先を越されたというところだろうか。また嬉しいニュースが届くことを期待したい。

さて、では悲しいニュースの方を…。

オーネット・コールマンが亡くなってしまった。85歳だったそうだ。
フリー・ジャズを牽引した功労者である。
メイン楽器はアルト・サックスだがトランペットやヴァイオリンも演奏した。
彼の登場はおそらくセンセーショナルだったろう。(当然リアルタイムでは経験していない)
事実上のデビューアルバム『ジャズ来るべきもの(The Shape Of Jazz To Come)』が1959年の発表だったことには驚きを禁じえない。1959年というとまだハード・バップやファンキー・ジャズが主流だった時代である。そんな時代に生まれたものとしてはこのアルバムはあまりにも新しい。
ピアノレス・カルテットなのでコードの制約がなくなり、そのぶん自由なのである。まだバップ・イディオムは残っているものの、その響きは今聴いても刺激的だし、当時は相当の前衛だったと想像する。
ドン・チェリー(トランペット)、チャーリー・ヘイデン(ベース)、ビリー・ヒギンズ(ドラム)というメンバーも錚々たるものだ。いずれも後のジャズを牽引していく存在となるのだから、安っぽい言い方になるがスーパーグループだったのだと思う。

私は一時期モード・ジャズやフリー・ジャズに夢中になったことがある。
若気の至りで粋がって聴いていたのかもしれないと思う。長くは続かず、結局ハード・バップあたりに戻ってきたのだった。それでもオーネットのジャズはいつ聴いてもおもしろかった。フリーではあっても、いい意味でわかりやすかったのだ。
ことに若かりし頃のアトランティック・レーベル時代が好きだ。
『ジャズ来るべきもの』もいいし、その名もズバリ『フリー・ジャズ』も素晴らしい。
 フォト フォト 
この先に広がる自由な世界はどんなに素敵なものなのだろう、という想像を巡らせてしまうような示唆に富んだ作品ばかりである。
ところが、フリー・ジャズは自由過ぎて不協和音の洪水となり、結局聴衆を置いてけぼりにしてしまう。そう、現代音楽と同じように不毛の歴史を重ねてしまったのだ。
それでも、オーネットのジャズは先進性を持ちながらも、どこかわかりやすさを失わずにいた。それゆえバップ・ファンからもフリー・ファンからも愛されたのだろう。

オーネットがNYに出てきたのにはMJQ(モダン・ジャズ・カルテット)の力添えがあったという。
MJQのメンバーはオーネットの才能を高く買っていたそうなのだ。MJQというとクラシック志向とブルース感覚が絶妙に融合した典型的なハード・バップである。その歴史の中でフリーに傾いたことはない。それなのに新しい音楽に理解を示していたというのは注目すべきことと思う。
ちなみに『ジャズ来るべきもの』というタイトルは、その録音風景を見学したジョン・ルイス(MJQのピアニスト)が呟いた言葉から取られたと言われている。
そしてオーネットの名前を広めようという意図もあったのだろう、MJQは彼の『淋しい女(Lonely Woman)』という曲を録音し、その曲名をアルバム・タイトルにもしている。その演奏もオーネット・オリジナルとは異なるMJQらしい典雅なものになっていて聴き応えがある。

常に新しいものに挑戦し、それでいて聴衆を楽しませることを忘れなかったオーネット。
彼もまた「The Spirit Of Independence」と讃えられるに相応しいミュージシャンだった。

冥福を祈る。
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