9分近くのMVってなんだよ、と思ってしまう。
重厚長大が嫌われるこのご時世で9分という尺は長い。実際は曲が終わった後にいくらかカットがあるので、実際には10分を軽く超えていたはずだ。
一昨日公開されたBABYMETALの『Road of Resistance』のMVのこと。
MVとは言っているが、今年開催された「新春キツネ祭り」のライヴ映像である。
「Live in Japan」の文字が今のベビメタの立ち位置を表している。
昨日からファンの間ではこの話題で持ちきりだ。海外も巻き込んで再生数がぐんぐん伸びている。
実はこれ、アンコールの3曲目である。
運動量の多いベビメタのライヴなのに、彼女たちに消耗した様子はこれっぽっちも見られない。最後の最後でこのパフォーマンス。
SU-METALはもちろんのこと、YUIMETALもMOAMETALもカッコいい。
おそろしい少女たちである。
彼女たちが成し遂げた、あるいは成し遂げようとしていることは凄いことである。
才能と運と、それらを遥かに凌ぐ努力なくしてできることではあるまい。
けれども死ぬほど頑張っていることなど彼女たちはチラッとも見せない。それでもみんな知っているのだ。彼女たちが陰でどれだけの努力をしているかを。そしていろいろなものと闘っていることを。
今となっては不甲斐ないオトナに成り下がってしまった人たちにとって、彼女たちはあまりにも眩しい。そのひたむきさに自分のだらしなさを棚に上げて肩入れしたくなる。そして今でこそ情けないオトナではあるが、かつては頑張っていたんだ、夢は破れてしまったけれど、比べてしまうのもおこがましいが、確かに一生懸命だった時期があった。そんな過去を思い出すのだ。
果たせなかった夢を彼女たちに託す、そんな切ない思いもそこにはあるのだろう。
この曲はこれまで彼女たちが歩んできた道の総括と、道なき道を進み続ける決意と覚悟を歌ったものだ。
新時代のメタル・アンセムとも言えよう。
彼女たちはわれわれにがんばれとは言わない。
自分たちの決意を示すことでわれわれに勇気を与えてくれるのだ。
闘うことを忘れてしまったオトナたちに、闘うことの尊さを気付かせてくれるのだ。何かを始めるのに遅すぎるということはない、そんな気にさせてくれるのだ。
忘れていたものを思い出させてくれる。
熱い思いを滾らせてくれる。
そうか、ベビメタに入れ込むのにはそういう理由があったのだ。
だとするならば、彼女たちこそ本来の意味でのアイドルだと言うことができよう。
いよいよ土曜からワールド・ツアーが始まる。
どんな伝説を作り上げるのか、ワクワクする。そして昨年以上の試練になるであろうことにドキドキしている。大丈夫だ、彼女たちと神バンドならきっとやってくれる。
まずはメキシコからだ。
では、その『Road of Resistance』。
この場にいられたことを光栄に思う。
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