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2012年09月14日23:12

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ナターシャ・グジー@小金井市民交流センター

JR中央線武蔵小金井は地元の駅である。新宿から30分ほど、三鷹と立川のちょうど真ん中くらいか。中央線高架化に伴い駅前再開発が行なわれてきた。南口は劇的な変化を遂げ、昔日の面影は残っていない。そのぶん北口側が寂れた印象を与えてしまうのは如何ともし難い。
さて、その再開発の行なわれた南口に市民交流センターという名のホールができた。あまり有効に活用されているようではなかったが、ようやく興味をそそられるような企画や催しがちらほらと(あくまでもちらほら程度に)開かれるようになってきたようだ。
秋には小山実稚恵やエマニュエル・パユ、来年早々には綾戸智絵といったビッグ・ネームを招く。

さて、小金井市政に対しては醒めた目で見つつも、やはりどんなホールなのか興味はある。
というわけで、おもしろそうなコンサートがあったので行ってみることにした。

ナターシャ・グジーというウクライナの歌手。
幼少の頃にチェルノブイリ事故に遭い、3.5kmに住んでいた彼女は被曝した。
あまり音楽と政治や思想を一緒に捉えたくはないのだが、そういう人の言葉には重みがある。
日本に来て12年になるらしい。
ちなみに、美人である。

ナターシャ・グジー:ヴォーカル、バンドゥーラ
小関基之:ピアノ

01.キエフの鳥の歌
02.深い井戸
03.眠りたくないの
04.木の根
05.秋桜
06.防人の詩
07.見上げてごらん夜の星を
<休憩>
08.いつも何度でも
09.遥かに遠い空
10.白い翼
11.鈴のメロディ
12.ジュピター
13.あなたの声にこころが開く
14.タイム・トゥ・セイ・グッバイ
<アンコール>
15.アメイジング・グレイス
16.ふるさと

ウクライナ民謡から日本の歌、オリジナルやクラシックも交えての2時間超えになってしまった。

前半と後半最初はナターシャのソロで歌とバンドゥーラ。
そこからアンコールまで歌とピアノ。
アンコールの『アメイジング・グレイス』はマイクなしのアカペラ。

クリアーな天使声で、妙なクセがなく、素朴な歌いっぷりで好感が持てる。
高音が安定しないところもあるが、いい声である。
ウクライナ民謡は綺麗なメロディーのものが多いようだ。
『秋桜』と『防人の詩』が素晴らしい。言葉の重みが違う。説得力のある歌だった。

バンドゥーラという楽器は、リュート+琴のようなもので、たくさんの弦が張られていて、5オクターブくらいをカバーするようだ。
ネックの部分は左手で弾くベース・パート、琴の部分は右手の爪で弾くようだ。
優しくていい音だ。
弾くのが難しい楽器だろうなと思う。
楽器の裏にレバーがあり、これは半音をコントロールするものだろう。ハープのペダルみたいなものか。
こういう楽器を見られただけでも言った意味はあったと言えよう。

思っていた以上にいいコンサートだった。

さて、ホールだが、新しいから綺麗なのは当然として、ナチュラルに響くという感じを受けた。
リサイタルや室内楽に相応しいホールだと思う。
前半は最前列、後半は二階席で聴いたのだが、残響もほどよい感じだ。
駅前1分というアクセスもアピールになるだろう。

問題は客。。。
マナーがなっていない以前の問題で、都心のホールでは絶対にあり得ない光景ばかりが目に映る。
地方の悲しさか…。これが地元なのかと思うと情けない。
コンサートでのマナー云々ではなく、人として何故ルールが守れないのか、人の迷惑を考えることができないのか、社会人としての在り方の問題だと思う。
コンサート自体が素晴らしいものだっただけに残念だ。

まあ、ホールはまずまずだったから、とりあえず良しとすべきか。

例のトリオ(川久保賜紀、遠藤真理、三浦友理枝)あたりを呼んではどうだろう? ちゃんとしたフライヤーを作って、近隣に貼り出せば、ヴィジュアル面だけでも客を呼べるぞ。そう、最初はとにかく集客することが大事。実際に凄い演奏を聴かせてくれるのだから、掴みさえすればOKなのだ。もちろん、個別でもいいぞ。
フルートの上野由恵も労を惜しまず出向いてくれそうだ。明るく真摯なキャラは絶対に受ける。
最初はね、如何に注目されるか、なんだよね。もちろん演奏ありきなのは大前提なのだけれど、注目されないことには足を運んでもらえないわけだから。
だって、パユがまだ完売になってないんだよね。スーパースターのパユさんも小金井ではただのオッサンなのかもしれない。
まあ、地元民を集めつつ、遠くからの客も呼べるような企画を期待したい。
クラシックだけじゃなくてもいいと思うしね。

などと勝手なことを言ってみた。

近いっていうのは帰りが楽でいいね。
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