今日はお勉強の日。
新宿住友ビルの朝日カルチャーセンターにて、レクチャー・コンサート。
テーマは、ドビュッシー「らしさ」とは何か。
もちろんピアノは三浦友理枝嬢である。
彼女のピアノを聴くのはLFJのフリー・コンサート以来。
ずいぶん久しぶりだ。
彼女は理知的なピアニストだから、こういう企画に合っている。
話もかなりわかりやすいんだよね。
講師は以下の通り。
作曲家:加藤昌則(音楽評論家の真嶋雄大氏急病のためピンチヒッター)
ピアノ:三浦友理枝
というわけで、全てドビュッシー。
01.亜麻色の髪の乙女(前奏曲集第1巻より)
02.ベルガマスク組曲(前奏曲、メヌエット、月の光、パスピエ)
03.音と香りは夕暮れの大気に漂う(前奏曲集第1巻より)
04.ミンストレル(前奏曲集第1巻より)
05.レントより遅く
06.波の戯れ(交響詩『海』より、ピアノ・バージョン)
07.半音階のために(練習曲集より)
08.喜びの島
トークも楽しかった。
妙に高踏的なアプローチではなく、わかりやすい内容だった。
ドビュッシーとラヴェルの違いなど、興味深い話も多かった。
なんにせよドビュッシーがより近く感じられるようになったのは間違いない。
ドビュッシーというと全音音階と教会旋法というのが特徴である。
一時期(大昔だが)教会旋法については勉強したことがある。
たとえば、ジャズのモードなんかも教会旋法の影響が大きい。つまり、マイルスやビル・エヴァンスのアドリブの組み立ては教会旋法で説明することができるのだ。
今回の講義では教会旋法については触れられていないが、ドビュッシーの後世への影響が大きいことは認識していた。
友理枝ちゃんが最初にドビュッシーの曲を弾いたのは7曲目の練習曲『半音階のために』だったそうだ。それも小学校高学年(!)。まさしく無調のドビュッシー。すんなり入っていけたという。
現代音楽に強いというのはすでにこの頃から資質としてあったのかもしれない。
今回の聴きものは名曲『海』のピアノ・バージョンだろう。
誰のアレンジなのか訊くのを忘れたが、そもそもそんなバージョンがあるなんて知らなかった。
なんとかピアノとして聴かせることができそうなのが点描的な第2曲『波の戯れ』だったのだそうだ。それでも内声部では拾いきれていない音も多く(まあ、当然だろうが)、彼女はいくつか音を追加しているらしい。
超絶技巧の曲になっていた。弾くだけで難しいという曲だろう。こういうのをサラッと弾いてしまうあたり、彼女のポテンシャルの高さを窺わせる。
最後の『喜びの島』がこれまた素晴らしかった。
ヴィルトゥオーゾ・ピースとして弾かれることが多いのだが、彼女はバッチリ3拍子のダンス音楽として演奏していた。フランスの先生に教わったことなのだそうだ。しかし、どう考えても舞曲として弾ける曲ではない。それを見事に弾くのだから凄い。これ、つまり、クラシックには相応しい言葉ではないのかもしれないが、グルーヴということではないかと思う。
というわけで、演奏もトークもとても楽しかった。
上手くナビをしていた加藤氏もさすがだね。
彼女のピアノもずいぶん長く聴いているな、と思う。
初めて聴いたのは2005年だから、もう7年ということになる。
頻繁に聴くようになったのは、彼女が留学を終えた2009年頃からだが、まさかここまで入れ込むことになるとは思わなかった。
優れたピアニストはたくさんいるが、たぶんいろいろな点で波長が合うのだろう。
今年もいちばん聴いた演奏家になるのだろうな。
ところで、新宿に西口高層ビル街の住友ビルは前にいた会社の本社のあったところ。
なので、よく行っていたのだが、しばらく行っていないともうわからなくなっちゃうな。
通称住友三角ビル。ビル全体が吹き抜け構造になっていて、建った当時は話題になっていた。
確か春休みだったと思うが、見学に行ったよ。
まだ高層ビルが珍しかった時代。。。
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