昨日と打って変わって、今日は凄絶なライヴ。
英国プログレッシヴ・ロック界の奥座敷ヴァン・ダー・グラフ・ジェネレイター(VDGG)のリーダーにして、孤高のシンガー、ピーター・ハミル。
日本での一般的な認知度の低さが信じられないほど、海外ではカリスマ的存在である。
ギターの弾き語りであろうが、ピアノの弾き語りであろうが、たった一人のパフォーマンスでもロックにしかなり得ないのがすごい。ロックとはスタイルでなくスピリッツである。彼のパフォーマンスを見ていると、そのことを実感する。と同時に世に溢れているロックなるものが如何に似非であるかも露わになってしまう。
私にとっては神様のような人である。
歌詞世界からは大きな影響を受けた。
ライナー・マリア・リルケ、ゲオルク・トラークル、そしてピーター・ハミル。私が影響を受けた三大詩人である。
今になってみると、昔バンドのために自分が書いた詩は彼らの模倣に過ぎなかった、と自己嫌悪に陥るのだが…。
まあ、そんなことはどうでもいい。
場所は代官山の「晴れたら空に豆まいて」というユニークな名前のライヴハウス。
ピーター・ハミル:ヴォーカル、ピアノ、アコースティック・ギター
01.Easy To Slip Away
02.Nothing Comes
03.His Best Girl
04.The Mercy
05.Stumbled
06.If I Could
07.Time For A Change
08.Central Hotel
09.Ophelia
10.Patient
11.Meanwhile My Mother
12.Other Old Cliche
13.(In The) Black Room
14.Your Tall Ship
15.Traintime
<アンコール>
16.Refugees
突っ走った90分。ただただ、圧倒的な迫力。
髪は白くなったし、端整な顔には皺も増えた。
しかし、全く老け込んでいない。激烈にアジるかと思えば、慈しむようにメロディーを歌い、激しくシャウトする。とても還暦過ぎの声とは思えないほど張りがある。
怒りであり、悲しみであり、そして彼にとっての音楽とは自己の存在を確認する行為なのだろう。
ロックは死んでいない。
さすがにあの時代(70年代)のロッカーは底力が違う。
彼こそまさに70年代ロックの良心と言えよう。
アンコールの『Refugees』はVDGGの曲。
初めてVDGGとピーター・ハミルを知ったのがこの曲だった。
感慨深いものがある。うるうるしそうになっちゃったよ。
VDGGの新譜も素晴らしいものだった。
年老いてもなおロックするそのパワーには無条件に尊敬の念を覚える。
来年は是非バンドでの来日を期待したい。
慟哭の詩人もステージを降りると笑顔の素敵な気さくなオジサンに変貌する。
これで彼と写った写真も3枚になった。
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