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2010年08月06日23:42

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オルセー美術館展@国立新美術館

これもまた会期終了近くになってしまった。
期間が長いと安心してしまうのか、結局ギリギリということが少なくない。
夏休みの宿題みたいなものだ。ってちょっと違うか…。

というわけで、昨日休暇を取って「オルセー美術館展」を観てくる予定だったのだが、入場規制をしていたので断念したのは日記に書いたとおり。で、サイトを見る限りいちばん空いていると思しき金曜の夜にリベンジ。
場所は六本木の国立新美術館。6時少し前に着いたのだが、20分待ち…。覚悟を決める。

パリのオルセー美術館の名品がこれだけ大挙して来日するのは今後もうないだろう。

といいつつも、お目当てはモローなんだけどね。その次にルソー。
目的のもの以外は軽く流すという見方になってしまうのは今回に限っては仕方がない。混んでいるし、時間の制約もあるし…。観たいものをじっくり観るという作戦を取ることにする。

さすがにモローの『オルフェウス』(写真左)はすごい。古典的なタッチでありながら、その世界観は全く古典的ではない。
確かな技術に裏打ちされた独特の象徴的な世界。この後、細密的でより耽美で頽廃的な極めて独自の世界に突き進んでいくわけだが、ある意味この「観やすい」作品も傑作だ。
目を伏せているのか、あるいは閉じているのか…。オルフェウスの首を持つトラキアの娘が見ているのは内なる世界なのだろう。目に見えるものばかりが真実ではないということか。
死せるオルフェウスの穏やかな表情も印象的だ。

やはり象徴派を代表する画家ルドンの『目を閉じて』のすぐ近くに展示されていたのも象徴的だ。ルドンも大好きな画家だ。

ルソーの作品も素晴らしい。
素朴派と言われるが、実際は細かいところまで根気よく描かれた労作だ。確かに人物の描写では稚拙な表現がむしろ個性となりえている感はあるが、構図などはずいぶん考え抜かれているように感じる。一種の幻想画と捉えることも可能だと思う。あるいはファンタジーの世界か。『蛇使いの女』(写真中央)は最高だ。
もう一枚の『戦争』はルソーらしからぬシリアスさを持った作品。

新印象派とも言われる点描画の大家スーラとシニャック。
やはりスーラの細かい点描に惹かれる。それが個性だと言ってしまえばそれまでだが、スーラに比べるとシニャックはどうしても荒く見えてしまう。
というわけで、どちらが好きかと問われたら、スーラかなあと思うが、シニャックはシニャックでやはり悪くない。ほかにも点描画家の作品を観ることができたのは収穫。

絵を見始めた頃、最初に好きになったのはモネだった。
しかし、今でもモネが好きかというと、残念ながらそうではない。モネに限らず印象派の絵画自体にあまり魅力を感じなくなっているのだ。
まあ、好みは変わるものだし、人によってそれぞれ好みは違うものだし、気にすることではない。世評と好みが異なるのは当然ありうることだろう。
印象派を好む人にケンカをふっかけるつもりはさらさらないが、こういう場で「印象派はあまり好みではないかなあ」と言うくらい何ら問題ないだろう。
しかし、『ロンドン国会議事堂、霧の中に差す陽光』(写真右)のような作品を見せられてしまうと、やっぱりモネは凄いなあ、と思ってしまう。日差しを描いたところは本当に眩しく見えた。

そうそう、ハンマースホイの作品もあったのには驚いた。
期せずして2日連続でハンマースホイの作品と対面したことになる。対面とは言っても、絵の中の女性は後ろ姿だけどね。

落ち着いて観られたものではなかったが、とりあえず観ることができてよかった。
というか、観たいものはじっくり見ることができた。それだけでも良しとしよう。
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