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2017年08月19日18:04

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浜風のつぶやき2017〜15〜猛打戦に隠れたミス

ともに強打を誇る盛岡大付と済美。その試合の先発は盛岡が平松君、済美は景山君。

さっそく初回から得点のチャンスを掴んだのは盛岡大付、3本の安打を集め2死満塁と攻め立てるがしかし無得点。

済美は2回裏に内野安打と四球からチャンスを作り伊藤君は大きなレフトフライ、しかし続く景山君がタイムリー2塁打を放ち2点を先制した。

続く3回表、盛岡は先頭の林君が初球を見事にセンター前に運んだ。送って上田君の当たりはショートゴロ、これを遊撃手がカメラマン席まで到達する暴投でテイク2ベースによる1点を返した。

ここからが互いのチームの真骨頂だった。

5回の盛岡、1死から1番の林君がこの日3本目の安打で出ると、大里君の時に何度も林君がエンドランを仕掛け投手を揺さぶると最後には安打を放つ。そして植田君も初球を左前に運んで同点。

勢いづく盛岡は内野ゴロで2死となるが初球から盗塁を決めて2死2・3塁、更に四球で満塁とすると、6番の小林君は左中間スタントに叩き込んだのだ。

変化球主体の済美景山投手は盛岡の打者にタイミングがあってきたと思ったのだろうか。変化球でカウントを整えたあとの真っすぐを狙われた。

初回から安打を量産していた盛岡が6−2と逆転したことで、盛岡ペースで試合の主導権を握るかと思われた。だが・・・・

その裏の済美は1死から宇都宮君が2塁打で出塁、そして、この大会3本の本塁打を放っている亀岡君はストライクを大振りをしてきたが、最後は四球で出塁した。次の八塚君の当たりは3塁のエラーと記録されたがその判定が少しかわいそうなくらいの強い打球を横っ飛びではじいたものだった。これで満塁。


そして吉岡君は真ん中低めのストレートをバックスクリーンまで運んだ。満塁本塁打返しだ。

これで6−6・・・・

7回表盛岡の攻撃で安打と内野ゴロで1死1塁となったところで済美は投手を景山君から栗田君に代えた。しかし、安打を許して1死1・3塁。ここで満塁弾を放っている小林君。ここで彼はセーフティースクイズを試みた。結果はフライアウトだったが、ここからは強打だけではなく1点勝負だと見た作戦だったのかもしれない。

盛岡が無得点に終わったその裏、済美は1点を追加する。済美の先頭は宇都宮君の初球。サウスポーからインコースに入ってくるストレートを強振するとそれはレフトスタンドポール際に入った。盛岡の投手は6回から三浦君に代わっていた。しかし、彼も充分その存在感を見せる。この本塁打のあと3者連続空振り三振に切ってとるのだ。

しかし、盛岡にはこの1点は重くのしかかる。いくら強打の両チームだと言ってもワンサイドゲームではない。競り合う試合展開の終盤でリードされてガンガン打ち返せるものではない。

盛岡の8回は3者凡退、そして9回、済美のマウンドにはエースナンバー1を背負八塚君が上がっていた。盛岡の打者植田君は左中間スタンドに放り込む。カウント2−2から空振りかポップフライを誘うような真ん中高めのボール球だった。

その後2人に安打を放たれ1死2・3塁とされ、勝ち越しのチャンスに盛岡は代打に菜花君を送った。2回戦でも代打で安打を放ち勝ち越しに貢献した切り札だ。だが、済美の八塚君も意地を見せ結局この回の3つのアウトはすべて三振でとった。

まだ7−7の同点だ。最も面白いと言われるルーズベルトゲームだ。

9回の裏、済美は本塁打を打っている宇都宮君からの攻撃、盛岡のマウンドには平松君に戻っている。宇都宮君を打ち取ると打席には亀岡君、完全に本塁打狙いの彼を平松君は内角のストレートで三振に取ると、3者凡退で延長にはいる。

そして、ここで試合は決まる。内野安打とワイルドピッチで無死2塁とすると林君の安打で1点、そしてバックホームの間に2塁を狙った林君を済美は挟殺プレーに持ち込むが、ベースカバーが悪くセーフにすると送りバントを済美がエラー。

打席には9回に同点本塁打を放っている植田君。彼が放った強い打球に中堅手はボールを見上げてもう追うことはなかった。3ランで11−7。さらに2本の長単打で12−7とした。


10回裏の最後の済美の攻撃は力なく3人で終えた。

猛打の両チーム、確かに両軍合わせて5本の本塁打が飛び交う打撃戦だった。だが試合を分けたのはエラーやバント失敗である。10回の済美の守備はワイルドピッチや挟殺プレーのミスにバント処理をエラーしている。記録に現れないミスや済美のバント失敗などがこの猛打で試合で見えなくなっている大きなポイントだ。

打てば点が取れる。そのために栄養面でも配慮された食事や体幹トレーニングなど科学的な選手育成のメニューも昨今は主流になっている。しかし、いくら本塁打を放って何度もビッグイニングを作る力があっても最後は些細なミスが勝敗を分ける。

この日も監督采配が光った盛岡大付の関口監督、代打を切り札、代走の切り札を思い切って使う強気の采配は試合を支配する大きな要因だ。だが、結局この試合を分けたのはミスであったことを忘れてはならないと思う。



2017年8月19日 第99回全国高校野球 3回戦(於 阪神甲子園球場)
盛岡大付
001 050 001 5 = 12
020 040 010 0 = 7
済美

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