加山雄三+本多猪四郎『お嫁においで』

『お嫁においで』(66) 監督:本多猪四郎
タイトルを見ただけで昭和を知る人ならメロディが頭に浮かぶだろう。数ある加山雄三ソングの中でもトップクラスの知名度だ。若大将シリーズの曲だと思っていたが、違った。本作はノンシリーズの恋愛映画だ。本多猪四郎が撮った最後の一般映画とあっては見逃せない。
設計技師の保(加山雄三)は、エンコした車を押してくれた昌子(沢井桂子)に惚れ込む。保のお茶目な妹(内藤洋子)は張り切って応援するが、両親は昌子が貧しいウエイトレスと知って大反対する。さらに昌子を愛するタクシー運転手(黒沢年男)と保が衝突する。
若大将シリーズならマドンナのハートを射止めるのは加山に決まっているが、本作は最後まで話がどう転ぶかわからない。苦手な恋愛映画なのに、最後までハラハラして楽しんだ。やはり監督の手腕だろうか。かなり予想外の結末だった。やっぱデコスケが可愛いなあ。★★★★