危うく還付金詐欺に遭うところだった

　23日、勤労感謝の日。
　世の中には悪い勤労者がいるもんだ。危うく詐欺に遭うところだった。
　午前10時頃、NTT電話の着信音が鳴った。出てみると市役所の職員を名乗る慇懃無礼な男で、今年の5月に医療費の書類を郵送したのだが返信がないので本日電話をした、と。
　普段、郵便物は必ずその日のうちに開封し、返信すべきものは翌日に出すということを大原則にしている。が、迂闊な性格ゆえに原則を時たま破ることがあるのではないか？　注意力が散漫の日は時々ある。
　この時点では疑問を持つことなく、明日（本日）市役所に行って手続きします、と答えておいた。
　それから2時間後、別の職員と名乗る男から電話があった。書類の締め切りが終わっているので、市役所じゃなくて銀行で還付金支払いの手続きをする、あなたには1万8千円の還付金がある、と。
　なんだかおかしい。公的書類の手続きなのにどうして民間の銀行でおこなう？　
　男は私の名前を呼び、「念のため生年月日を言ってください」と言う。この時点で、支払い詐欺だとわかった。俺、頭がかなり悪いわ。
　そんな個人情報を口にする気はない、と言った瞬間、電話をガチャ切りされた。
　我が家の電話はナンバーディスプレイではない、というのが悔しい。こういう組織と「勤労者」はとっとと逮捕して懲らしめるべきだ。
　えも言われぬ不快感で小一時間くらい気分が悪かった。
　昼すぎ、庭掃除をしていると、外壁にアキアカネが止まっているのを見つけた。
　20分くらい経ってもまだトンボは外壁にへばり付いている。なのでiPhoneを取りに室内へ戻り、写真を一枚だけ撮った。生きているのかな、と思ってトンボの身体に触れた瞬間、宙に舞い上がった。軽やかな飛び方に感動した。

　本日24日金曜日。朝から暖かい。半年サボっていたクルマのワックス掛けをすることにした。13年落ちになって、ボディには無数の傷がある。が、何しろ稀少な超小型の可愛いクルマゆえ、強い愛着を感じる。洗車も含めて1時間くらい一所懸命に磨く。私もくたびれたがクルマもくたびれた。しかし、可能な限り輝いていたいと思う。マックス・ウェーバー謂うところの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』みたいなチャラさだけど（笑）。
　最後のほうは暑くて汗をかいた。まだ年末に向いていろいろな雑用をこなすのは早い気もするけど、最近とみに時間感覚がなくなってきたので、意識的に「今年も残すところあと○日」だと頭の中でつぶやいている。
　忘年会なんて会社員時代からそう多くはなかったが、一昨日から友人3人とそれぞれに会う約束が成立して、やはり世間も12月なんだな、と思う。
　午後3時半になって、散歩がてら銀行とスーパーへ行き、美味しそうな菓子パンとバターロールと紅茶を買った。明日と明後日は寒いらしいので、小腹が空くたびにパンの一片と熱い紅茶でエネルギー切れを防ごう。
　今日はちゃんと身体を動かしたから、明日は家から出ないぞ！　これ、わたし的には幸福の方程式です。