mixiユーザー(id:2615005)

2014年01月11日18:12

51 view

2013年テレビ特撮を振り返る

海外暮らしのため、日本のテレビがほとんどチェックできない。ビデオ時代が終わったときDVD録画を学ぶ機会がなかったので、留守録することもできない。
幸いマイミクBJさんが録画してくれるので、重要な特撮とアニメ作品は見逃さなくてすむ。ありがたいことです。12月帰国時に見た13年度の特撮から。

「仮面ライダー ウィザード」
かっこよさに舌を巻いたのもつかの間、脚本があまりに弱く、十年紀で仕切りなおして以来もっとも冴えないシリーズになってしまった。とは言え、最終回51話はなかなかの盛り上がりで、何とか有終の美を飾ることができた。それもつかの間、52話と53話のまったく不要な番外編で脱力させてくれた。どう考えてもいらんだろ。もう各作品世界をまたぐネタはやめとけや。個々のシリーズの作者と俳優に失礼だろうが。

「仮面ライダー 鎧武」
果物で変身する。おまけに主題はストリートダンスチーム同士の順位争いである。ユニークなことは認めるが、評価に困る。けっこう面白いので、楽しみではあるが。余談だが、フィギュアを買いに行くと一軒目の店で全種類が揃ってしまった。新作ライダーは売り切れが普通なのに。楽でいいけど、大丈夫なのか。あのデザインは子供たちに引かれてるんじゃないかな。

「獣電戦隊 キョウリュウジャー」
恐竜の戦隊は三作目で、さほどの新鮮味はない。あまり期待していなかったが、後半に入って面白くなってきた。レギュラー六人以外に独自に活動している戦士が存在すること、敵幹部が喜怒哀楽の擬人化になっているなど、個性的なアイデアも存在する。特に喜びのキャンデリラ、楽しみのラッキューロが愛嬌があって可愛い。ギャンそっくりの哀しみのアイガロンもいい。

「牙狼 闇を照らす者」(全25話)
3シーズンめだ。このシリーズには、いつも感心する。1作目はTVとは思えない特撮CGバトルが凄かった。2作目はオムニパスで、脚本の質が半端なく高かった。今回は町全体がホラーの独立国!という設定で、長編ドラマである。毎回工夫を凝らしたサスペンスが盛り込まれ、存分に楽しませてもらった。資金が尽きたのか特撮場面は少なめだが、そのぶん生身のアクションで見せてくれた。こういう大人の特撮アクションがコンスタントに作られるといいだろうなあ。

「衝撃ゴウライガン」
9話まで見た。異界から来た戦士が、古道具屋に居候しながら平和を守る。主人公は単純粗暴な性格で、西遊記の孫悟空を現代的にしたようなわかりやすい奴だ。ヒロインの美少女女子高生は、人間に混じって暮らす怪物を見分けられる。おまけにおばあちゃんが麻丘めぐみだ。なんだこのオヤジ向け布陣は(笑)。しかも深夜番組だけあって、女性キャストが景気よく脱いでくれます。

「ネオ・ウルトラQ」(全12話)
13年度初頭に放送されたらしい。円谷プロの名作を標榜しただけあって、佳作揃いでした。2話『洗濯の日』洗濯する益獣ブレザレンが楽しい。こういう話も、実にQらしい。4話『パンドラの穴』陰鬱な会話だけで進行する異色篇。怖い。
6話『もっとも臭い島』悪臭と芳香は紙一重?最後のショットで、忘れられぬ傑作となった。5話『言葉のない町』人と人に似た機械は、どこが違うのか。アンドロイドSFの佳作。人造人間エピゴノイドに60年代風メイクをさせて差別化をはかるのは、安上がりだが上手い演出だった。
その一方で3話『宇宙から来たビジネスマン』のように価値観がブレた駄作もある。11話『アルゴス・デモクラシー』宇宙からの知性体にデモクラシーの意味を問われるという壮大な設定だが、その後の展開が腰砕けだ。
だが総じて質の高いシリーズである。9話『東京プロトコ−ル』が白眉だ。雲に似た怪獣が工場の煙突に取りついた。有毒ガスも二酸化炭素も吸い取ってくれる。もう環境問題は気にしなくていい。世界は未曽有の好景気に沸き立つ。でも、本当に手放しで喜べるのか?はしゃぐ大人と沈痛な表情の少年の対比が見事だ。現代の寓話としての見事なSFだ。
2 0

コメント

mixiユーザー

ログインしてコメントを確認・投稿する

<2014年01月>
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031