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2023年10月14日18:16

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10/10 永遠の都ローマ展@東京都美術館

14時から14時50分入場の枠で特別鑑賞会へ。
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https://www.tobikan.jp/exhibition/2023_rome.html
https://roma2023-24.jp/
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永遠の都ローマ――二千年を超える栄えある歴史と比類なき文化は、古代には最高神をまつる神殿がおかれ、現在はローマ市庁舎のあるカピトリーノの丘を中心に築かれました。その丘に建つカピトリーノ美術館は、世界的にもっとも古い美術館の一つに数えられます。同館のはじまりは、ルネサンス時代の教皇シクストゥス4世がローマ市民に4点の古代彫刻を寄贈したことにさかのぼります。古代遺物やヴァチカンに由来する彫刻、またローマの名家からもたらされた絵画など、その多岐にわたる充実したコレクションは、古代ローマ帝国の栄光を礎に、ヨーロッパにおける政治、宗教、文化の中心地として発展したローマの歩みそのものにも重ねられます。
本展は、カピトリーノ美術館の所蔵品を中心に、建国から古代の栄光、教皇たちの時代から近代まで、約70点の彫刻、絵画、版画等を通じて、「永遠の都」と称されるローマの歴史と芸術を紹介します。
なお、2023年は、日本の明治政府が派遣した「岩倉使節団」がカピトリーノ美術館を訪ねて150年にあたります。使節団の訪欧は、のちの日本の博物館施策に大きな影響を与えることになりました。この節目の年に、ローマの姉妹都市である東京、さらに福岡を会場として、同館のコレクションをまとめて日本で紹介する初めての機会となります。

1ローマ建国神話の創造
《カピトリーノの牝狼》
都市ローマの創建者であるロムルスとレムスが乳児の時牝狼の乳で育つと言う伝説。複製とはいえ、教科書に載っている像を立体で見るのは格別だ。
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被毛などやや装飾的だが、こちらの像などはかなりリアル。《豹と猪の群像》は迫力だった。
《負傷した牝犬》
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2古代ローマ帝国の栄光
古代ローマでは前1世紀にユリウス・カエサルと、その遺志を継いだオクタウィアヌス(のちのアウグストゥス)により、地中海帝国の威容が整えられていった。展示は大理石の肖像がたくさん。
《イシスとして表されたプトレマイオス朝皇妃の頭部》
かつらにハゲタカ(頭部は欠けているが羽を広げてベタっと乗っている感じ)の帽子。
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肖像を作ると言うことは時の権力者のプロパガンダなのだそうだ。だから一族のも作るし、巨大にも作る。
コンスタンティヌス帝の頭部、左手、左足の複製が来ていたが、でっかい。なるほどこれが権力の象徴か。
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そして、本展の目玉
《カピトリーノのヴィーナス》
なにせ館外に持ち出されるのも1752年以来で3回目のことらしい、他のに「複製」が多いのも致し方ないだろう。
古代ギリシア最大の彫刻家プラクシテレスの女神像(前4世紀)に基づく作品。
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ミロのヴィーナス(ルーヴル美術館)、メディチのヴィーナス(ウフィツィ美術館)に並ぶ傑作として知られている。
画像で比べてみると、ミロのヴィーナス、メディチのヴィーナスが顔を上げているのに対し、こちらは俯き加減。恥じらいが強いように思えるね。
大理石の肌は滑らかで、肉付きもちょうど良く、長身で美しい。
展示は、あえて1階の入り口、カピトリーノ美術館に模して八角形の展示室を設えている。
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3 美術館の誕生からミケランジェロによる広場構想
教皇シクストゥス4世により1471年、「カピトリーノの牝狼」「コンスタンティヌス帝のブロンズ巨像」など4点がローマ市民に公開され、ついに美術館の原型が誕生する。

ローマ派工房《ローマ教会の擬人像》
金箔?金色のガラス?のモザイクが豪華。
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4 絵画館コレクション

グイド・レーニ《ルクレツィア》
「ファム・ファタール」と言うよりは、か弱き女性のよう。服がざっくりと描かれている。
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ピエトロ・ダ・コルトーナ《聖母子と天使たち》
聖母子、幼子イエス、天使たち、それぞれの表情がいい。後ろから覗く天使、どう言う意味があるのか?気になるな。
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カルロ・マラッティ《聖家族》
これまた幼子イエスが可愛いったら。憂いをたたえる聖母も美しいね。西美にあるドッチ《悲しみの聖母》のようにラピズラズリを多く用いた小さめの絵だから、教会の祭壇ではなく個人の邸宅にあったものかな。
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5 芸術の都ローマへの憧れー空想と現実のあわい

《トラヤヌス帝記念柱の正面全景》
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こちらの一部の石膏複製が撮影可。トラヤヌス帝の威光を示す出来事が刻まれているようだ。
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ジョヴァンニ・パッティスタ・ピラネージ《古代アッピア街道とアルデアティーナ街道の交差点》
この風景は実物のものでなく、交差点にありとあらゆる古代遺跡を集合させている空想の風景だ。18世紀の画家が古代ローマに思いを馳せているのだね。
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特集展示 カピトリーノ美術館と日本
カピトリーノと日本人の関係は16世紀の天正遣欧少年使節団まで遡れ、1873年には岩倉使節団がカピトリーノを訪問している。

《ディオニュソスの頭部》
ここで懐かしい像に出会えた。美術室にあった石膏像、私のデッサンはいつも未完成だったような。木炭と練り消し代わりの食パンの匂いを思い出す。
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小栗令裕《欧州婦人アリアンヌ半身》
上記の《ディオニュソスの頭部》は、アントニオ・ファンタネージらが1876(明治9)年に教材として持ち込んだ。
ディオニュソスは、酒の神バッカスのことだが、小栗は女性と思ったのだろう、胸元に大きなリボン、髪に髪飾りをつけていて、表情もちょっと柔和な胸像にしている。
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12月10日まで


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