mixiユーザー(id:2615005)

2016年12月21日23:48

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南国人の冬支度/『カナダ森林作戦』

いまタイの相棒が来てます。年末年始の帰国のあと、2月のミク祭りに一緒に行く予定だ。
冬服は当然持っていないので、手袋やマフラーはそのために揃えねばならない。物入りではあるが、寒い場所のための服を揃えることが嬉しいようで、まあ結構なことだ。考えてみたら私もシンガポーリアンなので、札幌雪ミクと冬コミがなかったら年中夏服でいいんだなあ。でもこのあいだのように真冬の北京ツアーもあるし、年に二回はアニメと特撮をチェックしたいし、コートの一着くらいは常備しておかねば。

東京の古書店で買った本。通販で探すほどではないが、目につくと買うというレベルの興味だ。
・カナダ森林作戦(73)作:リンジイ・ガターリッジ
「ミクロスパイ・シリーズ」の二冊目だ。全三巻である。
おそらく山ほど書かれた冷戦時代のスパイ小説のひとつで、その中でも特に出来が悪い一冊と思われる。身長を300分の1に縮めたミクロスパイたちが、カナダの樹木立ち枯れの謎を追う。

何の取り柄もない小説だ。最大の欠点は、唯一のSF要素で個性でもあるミクロ化の意義がまったくわからないこと。身長数ミリの人間は自然界で最弱の生物である。岩を登るのはエベレスト登山に等しく、白蟻は巨大な怪物だ。小さいゆえの苦労や弱点は山ほど描かれるが、小さいから有利になることはひとつもないのだ。植物相や昆虫の動態を調べるなら、ふつうの科学者で間に合うだろ。

設定がマヌケでも、アクションや謎解きがちゃんとしていれば娯楽小説として評価できるが、その要素もからっきしだ。たった234ページで下手糞なイラストが山ほど入っているので、分量は少ない。にもかかわらず、冗長で退屈なのだ。何なんだよ、まったく。シリーズだから三冊並んでいたら大人買いしただろう。一冊しか見つからなくてよかったよ。★
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