銃砲許可証更新、フロントガラスに星、スピード違反

毎年１月の終わりに銃砲所持許可証の期限が切れるから前もってその更新手続きの日時、時間を電話で決めて置きそこに出かける。　この３年ほどはハーグの新興住宅地の駅の傍に出来た、上にバカでかい羽を広げた鳥のある警察ビルの中に出かける。　初めの頃は受付でどこに行けばいいのか聞いて４階に上がっていたもののもうその必要もなくすんなりエレベーターに入って階のボタンを押せばいいのだけれど今日は少々急いでいた。　２時の約束だから２０分ほど前に家を出て高速を走りハーグのサッカーチームの本拠地である京セラドームの脇を抜けていく。　自分はサッカーには興味がないから知らなかったけれどここでは日本で生まれ育ったオランダ人がチームにいるのだと誰かから聞いた。　日本語がペラペラでオランダに帰ってきた時にオランダ語に苦労したとも聞いていた。　それはともかくそれから駅の大きな駐車場に車を入れようとしたけどまるでスペースがない。　仕方がないからビルの後ろにある新興住宅街の道路に停めようと入り込んだけれどそこも一杯で、よしこうなれば警察の前に違法駐車でもして、、、と回り込んで来れば一つだけスペースがありそこに車を入れてパーキングメータに銀行パスを差し込んだらはじき出された。　仕方がないので何回かそれをやっていると差し込み口のそばに週末と平日１４時以降無料、とあり、ラッキーと思ったもののもう既に１４時を大分過ぎていて約束の１４時に間に合わせるようにここに駐車していたら１ユーロ７０セント（約２２０円）ほど払わねばならなかったはずだけれども今はタダだけれど時間に遅れているから後回しにされ１時間ほど待たされるかもしれないと覚悟してロビーに着けば暇そうな受付の婦人警官が３人コーヒーを飲みながら駄弁っていた。　言われた通り椅子に座っていると事務の小部屋に居た顔見知りの男がお前が来なかったから俺が先だ、と言って笑った。　日頃競技会でみるハーグの射撃クラブの会員で自分はこの２０年ほどは今の町に引っ越してから今のクラブだけれどその前には彼と同じクラブで撃っていた。

幸いなことに他に誰もいなかったから直に自分の番となって手続きをしたのだが法律・規則の改正でより一層何やかやの書類が増えた。　それにそれまでが更新料金が１０ユーロ（約１３００円）だったものが一挙に３倍になっている。　政府は何かと言えば税収を増やす算段に躍起でこれもその一環なのだ。　道楽・奢侈に関わるとそこに財源があるといいながら手を突っ込むという阿漕なやり方でもある。　

その後高速を戻って大型コンテナートラックの後について走っていると何かピシッというような音がして目の前に傷が出来ている。　これがコマーシャルで「星をすぐ消します」、とやっているその星なのだ。　見てみる２２口径弾にも満たないもので硝子に穴は開いてはいないが飛んできて当たった細かい石粒か金属片が作ったものだろう。　うちを通り越してプジョーのガレージに行ってそのことを言うと、停めてある車のフロントガラスをみて、ああ星ですね、１時間半でできます、７５ユーロです、保険会社に電話して保険で落とせるかきいてみましょう、ああ駄目ですね、お宅のは法定保険だけだから自己負担になるそうです、　明日朝９時でいいですか、じゃ、そのとき、と言われて星を見ながらこれが７５ユーロ（約１万円）か、けど待てよ、あいつ２５％の税込か、税抜きか言わなかったな、もし税込みになると、、、とその出費にウンザリする。

家に戻ると郵便物の中に見覚えのある法務省の支払い督促状が入っている封筒のロゴが見えた。　今年第一号のスピード違反だ。　いつごろなのかな、２，３か月前だとすると、、、、と開けてみると１月１６日午後４時２６分とある。　姑の誕生日パーティーの途中、ベルギーに歩きに行く家人を近くの駅まで送っていった運河沿いの地方道だ。　かなり距離をおいて走っていて前を行く車とも同じようなスピードで走っていたのだが制限速度５０ｋｍのところを５８ｋｍで走っていた、誤差を考慮に入れて５５ｋｍとし違反速度５ｋｍで４２ユーロなり、とある。　もしこれに異存があると次のところに何日以内に連絡を、とあるけれどそれをすると限りのないペーパーワークが待っているので日時、時間に速度に異存がないとしていつもの通りネットで払い込みをすることになる。　毎年こういうことを３回ほどやっている。　

今日の請求書合計は　３０　＋　７５　＋　４２　＝　１４７　ユーロ、　２万円ほどとなる。　やれやれ。

それに３月中旬までにしなければならない毎年の車検があるから明日ガレージに行ったついでに一日置いておくその日時を決めようと思う。　検査料はどうと言うことはないけれどいつも何かとこの部品が磨滅しているだのフィルターを交換、バッテリーがどうだこうだと難癖をつけられて数万円なりということになるからあまり使わない車を持っているのに出費がバカにならないと思う。　車が好きならそう言うこともないのだろうけれどただの道具だからあまりこういうのは嬉しくない。　あと５年して７０になると高齢運転適性検査もあるのだろうしこれから何年運転できるのか知らないけれどたとえば８０になって車を手放すとなるとそれからの移動が面倒で、それからはどうしたらいいのだろう、というようなことも頭をよぎるがそれはそのときのことだと想いを絨毯の下に掃き込むことにする。

昨日は比較的いい日だったけれど今日は少々そらの色とおなじグレーな気分だ。