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2015年11月01日23:07

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一杯のラーメン

 午前11時、昨日洗車したクルマに乗り込んだ。藤沢のラーメン屋に向かう。
 ネットの口コミは当たるも八卦当たらぬも八卦で、評判がいいからと言っても美味しいかどうかは五分五分。ではHanakoのような情報誌はどうかと言うと、これも美味しい店半分不味い店半分だ。ネットの口コミやブログより10パーセントくらい「当たりの店」の確率は高いが、そもそも味覚なんて「食育」と趣味が主要因子なので文句を言う筋合いでもない。
 かれこれ1年くらい前に一度だけ訪ねた「ひの木」というラーメン屋。この店はネットで見つけたのだが、大半の人が激辛ラーメンを勧めていたこともあって、私も倣って唐辛子で真っ赤なスープのラーメンを食べた。辛さと濃厚なスープが相まって美味しかった。
 が、今日は普通のラーメンが食べたかったので、醤油ラーメン(+煮卵)をチョイス。
 前回訪ねたときの印象が一変した。これくらいダシが効いた魚介系ラーメンを私は知らない。家系のこれでもかという白濁スープにしつこいくらいの背脂、というのも悪くないのだが、卑怯なやり口だとも思っていた。これはB級グルメ全般に言えることで、たとえば私は山中湖へ行くと、昼か夜に湖畔の「ガスト」で各種ハンバーグを食べることが多い。で、たっぷりと濃いソースが添えられていて、口に含むと、市販品のソース+デミグラスソース+マヨネース味+マスタード+リンゴチャツネ+ケチャップと、ありとあらゆる味が万遍なくしていて、アメリカ産の格安挽肉なのか国産の上等な肉なのか、ここまで味つけが濃いとわからない。ガストのようなファミレスに限らずファストフードは全部が全部、オール4のそこそこな優等生よろしく味つけが濃くてバラエティに富んでいて万人受けしそうな感じがある。これを美味しいと言う人を否定するつもりは全くなく、まるでニコチン中毒者のようにファストフードを好んで食べるというのもわかる。
「ひの木」でゆっくりと魚介系のダシを愛でた。たぶん鰹節(といっても透き通るほど薄いそれではなく厚さが2ミリか3ミリくらいある削り節)、鯖節、煮干しと何種類かの具材を使っている。私の味覚は昭和の瀬戸内で育てられたこともあって、これらいずれもが家庭の味だ。だからなのか、大絶賛したくなった。100点満点で100点! ネット情報なので当てにはならないが化学調味料ゼロらしい。これもいい。私はコンビニのおにぎり程度でも化学調味料が使われている食品は苦手で、だから実のところ中華料理も大半があまり好きでない。
 で、何が言いたいかというと、私はネットに依存して美味しい物情報を得てそこへ行くというのは極力避けたいのだ。どうせ当たる確率5割当たらない確率5割なら、行き当たりぱったりで走り(歩き)回り、場所と店構えと匂いといった第一次情報を自分で判断して入店するのがよろしかろう、と。さらに、1万円超のディナーなら別だが、千円以下のラーメン程度で失敗したってかまやしない。むしろ痛い目に遭うほうがいいくらいだ。たまたま入った喫茶店でとんでもなく不味いコーヒーを飲むという機会は、少なくともとんでもなく美味いコーヒーよりも少ない。ニッポンを讃美する気は毛頭ないのだが、この国は実力あるサービス国家だと思う。
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