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日記一覧
- 新聞歌壇より（８６）
- 2016年09月24日20:04
みんなからあのふたり、って呼ばれたい聞こえてこないくらい遠くで 伊舎堂 仁…日経２０１６．８．１４。ういういしい恋歌。どっぷりと想っていれば君以外は何も見えないだろうところ、「みんなから」なあんて言う。まだその余裕はあるのだ。でも「みん
- 午前１１時５５分、ＮＨＫテレビ天気予報のＢＧＭ
- 2016年09月23日19:28
前回の「『短歌人』の誌面より（１００）」の記事の針谷哲純さんの歌の項で、ちょっと脱線してかつてのＮＨＫ総合テレビ、正午前の天気予報のＢＧＭも名曲だったと書きましたが、ユウチュウブにそれが入っていたのでご紹介します。https://www.youtube.com/wa
- 「短歌人」の誌面より（１００）
- 2016年09月22日06:36
２０１６年９月号より。硝子窓いちまい隔て群衆を見ており我は仙人掌となり 守谷茂泰…「民衆」とか「大衆」というのに比して、「群衆」という語には烏合の衆というようなニュアンスがある。「我」はそれには加わらない。距離を置いてそれを見ている。相
- 「ショ〜〜シ！」
- 2016年09月19日06:19
詩歌探究社・蓮のブログに、藤田湘子さんの句碑が紹介されていた。http://blog.goo.ne.jp/ys1818hasu/e/46d0338aba00576b5f4753c4e39f6330かつてＮＨＫ・ＢＳ−２（当時はＢＳ−１とＢＳ−２だった）で、土曜日の午前１１時から放送されていた「俳句王国」を
- 印象に残った歌の記録（１８）
- 2016年09月13日16:32
＊以下すべてｍｉｘｉ掲載稿からの抜粋（一部補正あり）です。印象に残った歌の記録（１７）は今年の６月３日の日記（※）をごらんください。（※）http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1953146808&owner_id=20556102臥床十日最後の卵がなくなつて米と餅はまだあ
- 「まろにゑ」より４０首
- 2016年09月02日18:36
紡ぐ編む織る縫ふ繕ふ糸編の人の生活（くらし）のゆかしき手わざ 池田祥子「不運ではあれど不幸とは言はせない」健気な友にそと目を逸らす日差し浴び鵯今年も訪うて来るわが家の撒き餌を伝へしはたそ飛びとびに星の形の印あり古き手帖にかすかな疼き「
- 「サービス終了のお知らせ」
- 2016年09月01日19:42
かつての職場の同僚にしてある意味での同志だったＮさんのブログが「関心空間」にアップされていた。時々、Ｎさんのページを訪ねていたが、このところ新たな記事は書かれていないようだった。さきほど、ちょっと久しぶりに訪ねたら、あんらま！ 「関心空間」
- ９月号「短歌人」掲載歌
- 2016年08月28日21:39
時間軸冥きより「斎藤さん」と呼ぶこゑの聞こゆればゆらゆらと起き出づ時間軸はもんどりうちて今日は明日の昨日は今日の複製（コピー）なるらし脳内に棲む母のこゑ 妊娠からやり直したいと呻くそのこゑ死ぬことはわが楽しみと言ひをりしウェーバー神
- 「短歌人」の誌面より（９９）
- 2016年08月27日08:44
２０１６年８月号より。石撮りし刹那カメラのこはれたり いたづらが好きだつたね、きみは 花鳥 佰…「ひとを呑むまち」７首の３首目。一首独立の歌ではなく先行２首に続く歌として読むべき歌だ。先行２首から「石」は墓石で、その墓石は去る三月宇治興
- 「背後なる書棚に並ぶ五〇〇冊の短歌人誌に�眄イ気鵑�ゐる」
- 2016年08月23日20:56
短歌人編集委員の大森益雄さんが他界されました。心よりご冥福をお祈り申しあげます。http://9313.teacup.com/tankajin/bbs/479つい最近、８月号の「短歌人」の編集室雁信（編集委員が執筆する後記）に、大森さんは「Ｃ型肝炎歴二十七年目の肝がん発症」を告
- 黒��聡美の歌
- 2016年08月22日06:05
白衣まで硬さのおよぶ冬となり整骨院の受付に立つ苔むしたベンチ二つを通り過ぎ吸えない煙草をまぼろしに吸う仕事とは伝言ゲームか 裸木のさやぎの続く真っすぐな道冬と春からまりあった追い風に指の先から若さをのがす自転車に乗る人過ぎてそこに吹く風はわ
- 「短歌」はどういう「詩」か（その１）
- 2016年08月14日13:58
昨日、東京ウイメンズプラザで開催された「『短歌』はどういう『詩』か」（その１）を聴きに行きました。サブタイトルは「スタイルの選択−森岡貞香を読みながら」。シンポジストは花山多佳子さん、斉藤斎藤さん、永井祐さん。司会進行は西村美佐子さん。この
- 「むかう」「むかふ」
- 2016年08月11日14:57
突然ですが「向こう」という名詞を旧仮名で書くとどうなるでしょうか。手許の辞書を見ると、広辞苑は「むかう」で「（ムカヒの音便。また、ムカフの転とも）」と付記されている。ところが新明解国語辞典は「むかふ」。こちらは「［雅語動詞の終止形「むかふ」
- 子の会の冊子Ｖｏｌ．８ができました。
- 2016年08月09日07:29
昨年のＶｏｌ．７（＊）に続き、「子（ね）の会」の年刊冊子「子の会ノ記」、その第８号ができました。 （＊）http://mixi.jp/view_diary.pl?id=1944868755&owner_id=20556102２００７年〜２００８年頃に短歌人会に入った何名かで「新人会」なるものを作り、
- 新聞歌壇より（８５）
- 2016年08月04日18:43
都電停早稲田駅前一乃瀬のコック老いたり我も老いたり 松嶋光秋…東京２０１６．６．５。１９７０年代の前半の頃、僕は都電の沿線に下宿していたことがあって、この歌の風景がよくわかるように思った。すでに当時残っていたのは荒川線と赤羽線だけだった
- 西橋美保歌集『うはの空』
- 2016年08月03日09:19
散らばりやすきわれをやうやく取りあつめ首飾りてふ鎖で縛るあをぞらの奥より出でし手は凧と凧あげる子をつと吊り上げぬみづうみのあをき画面のひそまれば今日もネットは人を漁（すなど）る方喰（かたばみ）のハートのかたちにおほはれて「愛」とは執念き悪意
- ８月号「短歌人」掲載歌
- 2016年07月29日14:36
春つつぽり「春つつぽり」を詠み込む歌会の夢なりき覚めてそののちなほも苦吟す「人間が枯れませんね」を褒め言葉と思ふ宮澤先生 枯れず衒ひなく一直線に飛ぶ燕あるいは春日井建かも知れず阿修羅像きたへに鍛へ国技館に現れき 時天空と称す病といふ
- 田上起一郎歌集『九年坂』
- 2016年07月28日06:11
ベンチにてとなりに眠るひとの腕だらりと垂れてわが腕となるかんぺきに仕事こなせし帰りみち長靴はく俺が前を歩めり地にすれすれのつややか腹のぶち猫が「考へておきます」と木陰に消えぬ死にゆく者あり生まれくる者ありてぽつとんぽつとんああ、蛇口かなには
- 「田澤茂と石井礼子」展
- 2016年07月27日08:16
平塚市美術館で「田澤茂と石井礼子」展を観てきた。http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/art-muse/2016204良き展示であった。田澤茂は、一昨年、８９歳で他界した画家だが、晩年に至るまでその旺盛なエネルギーを曼荼羅のような細密画に注いでいたのであっ
- 古谷円歌集『百の手』
- 2016年07月26日08:09
接骨院に伏して聞くときひかがみにたまるラジオの人生相談のこえ朝あけに低き郭公の声はきて屍ならぶ野の夢を消すやわらかですぐ死ぬ命 東名を流れゆきたるどの車にも夜のドアもぞもぞとする遠く遠く吾子が下宿のドア開けている買い物袋下げてかぼそい棒のご
- 「短歌人」の誌面より（９８）
- 2016年07月22日10:25
２０１６年７月号より。届かないだらうけれども向かう岸ひかりてあれば投げてみる石 大越 泉…作者名を伏せてこの一首だけを読んだら、十代後半ぐらいの作者の青春詠かと思うかも知れない。その昔、１９６０年代後半の頃、寺山修司が学研の中・高の学年
- 「生前退位」の報道に対する佐藤優さんの批判
- 2016年07月17日19:37
天皇の「生前退位」の報道に対する佐藤優さんの批判（文化放送［東京のＡＭラジオ局］「くにまるジャパン」２０１６．７．１５）で、重要なことが言われていたと思うので、以下その趣旨をお伝えします。＊天皇の意向が政治を動かすならそれは憲法に触れる。＊
- 【再録】ボンヤリと思うに
- 2016年07月16日19:55
「短歌人」７月号の拙詠７首目「うぐひすの鳴く宮田池の彼方には鉄塔一基丘に刺さるる」の「刺さるる」という語、かような連体止めを安易に使うのはいかがなものかという批判をいただき、ちょっと反省しています。連体止めの件はひとまず措いて、鉄塔が「刺さ
- 選挙という相対評価、あるいはゲーム、あるいは賭け。
- 2016年07月10日23:50
今日は参議院選挙の投開票の日だった。事前の情勢分析などをマスコミが報じるのは、どんなものなのだろう。ということを今回もまた思う。フランスだったか、そうした下馬評みたいな報道は一切禁止されているそうだ。これは日本でも法改正が日程に上ってもいい
- それは〈口語 vs 文語〉の問題だろうか？ 〜春野りりんの論稿を読んで〜
- 2016年07月07日20:33
「詩客」の短歌時評欄にて春野りりんさん（マイミクのりりんさん）が「文語短歌の今日的意義――渡辺松男短歌をめぐって」という文章を書かれていて、感心しつつ読んだ。 http://blog.goo.ne.jp/sikyakutammka/e/90ac7829215862b3878565ba711f5e25春野（以下
- 「短歌往来」７月号
- 2016年07月06日18:50
先日、短歌人埼玉歌会へ行く途中、池袋で下車してジュンク堂で「短歌往来」２０１６年７月号を買った。（僕の知る限り、この雑誌を店頭で買えるのはこの本屋さんのみである。）特集：『土と人と星』＆『思川の岸辺』。伊藤一彦歌集『土と人と星』（砂子屋書房
- ７月号「短歌人」掲載歌
- 2016年06月27日18:47
最初に、ひとつ前の日記への追記ですが、藤井貞和さん（１９４２〜）は歌人の藤井常世さん（１９４０〜２０１３）の弟さんです。『日本文学源流史』の「うしろがき」に、「折口からは私の姉（歌人、２０１３．１０没）が、常世（とこよ）（「妣が国へ、常世へ
- 藤井貞和『日本文学源流史』
- 2016年06月25日20:38
２０１６年２月、青土社刊。日本文学をそのことはじめまでさかのぼって記述する、などというのだったら、どのへんから始めるだろうか？まあ、ふつうは『万葉集』とか『古事記』とかあたりからということになるのではないかと思うところ、藤井さんの想像力はは
- マイクロソフトの押し売り
- 2016年06月23日19:36
先日、パソコンを新しいものに替えた。今までのものにはウインドウズＸＰが入っていたが、新しいのにはウインドウズ８．１というのが入っている。で、替える前から何人かのひとたちからの情報として知っていたのだが、ウインドウズ１０に替えない？ 替えなさ
- 「短歌人」の誌面より（９７）
- 2016年06月18日18:46
２０１６年６月号より。臥床十日最後の卵がなくなつて米と餅はまだある何といふ富貴 酒井佑子…作者情報を加味して読めば、この６月号の原稿〆切の少し前、一ヶ月間ほど酒井さんは体調を崩されて、あちらこちらの歌会に出られぬことをとても残念がってお
