自販機の青に染まりつつ歩けば言えないことも影になりました #短歌越えなくていいものもある 夕焼けがみんなの背中を同じに染める #短歌世界とは届かぬ場所を指さしてやさしく説明されるものかも #短歌反射率だけ更新されてゆく 夜のスプーンにログインできな
あたたかい涙がこぼれる夜のこと それを地獄と呼ぶなら愛したい #短歌ねえ本当にそうかな 僕たちは知らない誰かの夢の中にいる #短歌消費社会の端っこで今日 僕が生きてる証明のように #短歌あるいは神様がつくった夢のなかで僕らはずっと拍手をしている #短
このまま高度を上げていけば誰の生活も見えなくなる #短歌ルールなんてない方がむしろ苦しいと気づいてしまってからが本番 #短歌鏡合わせの僕を見つめて3時間 誰の影なのかわからなくなる 短歌コンビニの青いあかりが薄まって僕らはすこし街に許される #短歌
見知らぬ誰かの体温(ねつが染み込んだ湿るベンチのなかに溶けゆく #短歌まっさらな光のなかでくちづけをして昨日の嘘をなかったことに #短歌すれ違うスーツの群れの眩しさを少し離れた歩道から見る #短歌だけど「自由」という名の新しい透明な檻にぼくは捕ら
戻れない場所ばかりが憎くなり僕らはここで灰皿を探す #短歌傘なんて買いたくないし君になら濡れたままでも会いに行けるよ #短歌名もない花の匂いに満たされて僕らは二度と言葉を持たない #短歌濡れたシャツ皮膚にくっつく生々しさ あなたのなかへ這い上がる
その過去形(ことばではみ出したあなたの涙を拭うための静かな夜の光 #短歌「愛してたの「た」が真っ赤な鳥になり僕らの部屋の時計むさぼる #短歌振り上げた水筒が真っ赤な鳥になり僕らの部屋の重力を食う #短歌ピンク色した内臓を抱きしめて朝を待ってる私の
来週の予定をぜんぶ黒く塗りだれも僕らの明日を呼ばない #短歌しるされた夜の記憶がまだ熱い あなたの嘘をなぞる指先 #短歌白い紙 インクが深く染み込んでわたしの奥の闇が疼くよ #短歌ファミリーマートの裏で割り振る責任の誰も僕らの傷を見ないで #短歌やわ
プラスチックの金魚が叫ぶ夜がきて僕らはやっと機械になれる #短歌真夜中のジャングルジムが発火して僕らはやっと火の鳥になる 短歌その花の枯れたにおいを嗅ぎながらあなたの熱い胸にふれている #短歌ゴミ箱の底で腐ってゆく茎の匂いをまといあなたを抱くよ
ソーダ水の泡がはじけてさようなら 光のなかを泳ぐ花嫁 #短歌そのひかりを静かに消して眠る手であなたの額にそっと触れるよ #短歌巨大なるバターケーキの雨が降るデブだけにサービスしてる?!って天使 #短歌許されたって言い合ってから淡々と雨漏りのバケツを
100年後のウサギの涙で満たされたプールを泳ぐ息を止めてね #短歌ただしく生きるための言葉を知って綺麗な色の背表紙を見る #短歌ハッピーエンドの嘘を拒めぬ僕たちの部屋にたまってゆく請求書 #短歌やわらかいインクのなかに溺れたい私を抱いておおかみの牙
まだ少しあたたかい椅子を残して夕暮れだけがゆっくり座る #短歌真っ白なプラスチックのコップみつめて正しい息の仕方を忘れる #短歌ハッピーエンドのあとの孤独を僕らは深く吸い込んでいる #短歌液晶に映る炎を見つめてる 届くはずない青いリプライ #短歌キ
やわらかな皮膚を焦がしている泳いでゆきたい光の底を #短歌止まった画面(笑)「既読」という二文字のフォントが太くなる午後 #短歌あかあかと腫れたこころをなぞるようお湯は産毛にからみついてる #短歌あ、なんか、めっちゃいい匂いするね ねえいまのどっ
錆びついた喉を鳴らせば吸い殻が銀河のように降る放課後だ #短歌着地した瞬間は深海になってあなたは人魚のあくび #短歌楽しみです(僕自身)という入れ子状の主体が駅のホームで揺れる #短歌あ、ほんとだ へんなところで切れてるね ていうか今何してる? #短
きみの喉からあふれた水が夕焼けをいちばん白く刺していくんだ #短歌自販機の缶コーヒーがぬるくなる 話し合うことなんてないまま #短歌自転車の前カゴに揺れるオレンジを見失わないよう下る坂 #短歌真っ白な蛇口をひねる 夕暮れに匂いだけ残して死ぬための #
正しさを一滴混ぜて嘘をつく 今すごく小説家ぽい顔してる僕の横顔 #短歌シャンパングラスに沈めた嘘だけがひそかに青いひかりを放つ #短歌郊外の国道沿いに捨てられた言葉のような看板の錆 #短歌息を切らして僕がつかんだ夕暮れのにおいのしないただの空き缶
(注:深爪についても自己責任で)定期清掃される愛着 #短歌拾っちゃえ!光だよ!虹も愛もわたしたちだけのめちゃくちゃな色 #短歌ラー油(笑)「食べる」という動詞が剥がれ落ちていく夜 #短歌効率って言いたくないねお母さん ごはんですよと呼ぶ声がいい #短歌
ぬれたままあなたの湿度を思い出すすこし苦しいあさが嫌いよ #短歌食べられないラー油のあかい熱量 君のうなじを汚してみたい #短歌(ここからが底です)という張り紙もなしに重力だけがふえる #短歌きみの肺まで満たしてだいじょうぶ 光る魚が泳ぎだすから #
氷水 言葉を薄め夏になる 息してたこと忘れないまま #短歌祝辞などすべて泡(あぶく)となって消え僕らは静かな水槽になる #短歌指先でまちがえながら甘くなる 夏は完成をまだ教えない #短歌あと何度夏をほどいて桃の皮 言葉をしまい未来を食べる #短歌母と娘
「もしもし神様?」夜の公園で僕らは一万個の嘘を飲み込む #短歌本物のバニラじゃ駄目 きみの不在を溶かしてゆくには白すぎる #短歌「現実を剥がしたあとのアスファルト 特になんにも変わらなくて草 #短歌靴底の裏側にだけ降る雨がサバンナ 8月の匂いをさせる
完璧なバニラのなかでサヨナラの代わりに鍵を飲み込む夜 #短歌あのね、きみの、あったかいとこぎゅっとしたりさわってもいい?いっしょにねよう 短歌私有地です きみの沈黙を守るみたいに尖っている文字 #短歌ちがうかなわかんないけどだいすきの反対がきみだ
抜け殻の座席に揺られゆきながらきみのさよならずっと聞こえる #短歌垂直にひかりは降りる 影さえもいつか透明な風になる #短歌優勝 無難なコーデで擬態完了 中身はまじでバグってるけど(笑)#短歌白いピラフが冷めてゆく午後 きみの不在をエビを埋めてる #短
「おやすみ」長靴のなかにそっと一万個の星が降り積もる #短歌「もしもし魚?」手のひらに一万個の青い鱗が降り積もる #短歌きらきらの呪いにかかってあげたらね 愛って書いたら全部光だ #短歌詰んだ まじで何か踏んだ 僕のニューバランス死亡のおしらせ #短
絶望。と言えなくて気休めの痛み止めしか飲めない星の夜です #短歌世界ごと沈む夜ならその分の浮力を分けて軽くしてやる #短歌きらきらの嘘っぱちだよ 愛してる!って叫べば宇宙は全部ピンクだ #短歌スーパーの半額セールのシール剥ぐ指先だけが僕のリアルだ
だいじょうぶ 枯れない花を抱きしめて わたしきみと笑っていたい #短歌マクドナルドのトレイにこぼれたケチャップが僕の最後のアリバイになった #短歌砂嵐あるいは祖国を焼く火の色を透過してゆくプラスチック #短歌磨かれた透明のさき知らない家 夕飯のにお
脱皮したあとの柔らかい身体で君とサイダーを分けあいたいな #短歌ひとつぶんだけあたたかくなる部屋 秘密がそっと息をしはじめる #短歌あつあつのグラタンを吹く、ふーふーって名前がないってきれいだなって #短歌なんとなく言わないほうがいい気して気づけ
撫でているのは理由ではなくてまだ歩かないという選択の縁 #短歌四つ角を曲がるたび窓に映る顔 少しずつ私が剥がれていく #短歌麻の葉の揺れる静寂 きみの名を呼ばないことがわたしの祈り #短歌ぼやけた空 3階のダイソーで買う一番白いコピー用紙 #短歌透明な
砂嵐あるいは神の沈黙か 安物のドアを叩きつづける #短歌( )←ここに何かを入れなきゃいけない気がして僕はまばたきをする #短歌つまむため凹みがあると知るたびにやさしさだけを選びたくなる #短歌生き延びてどうするんだよ 泥水に顔を浸して笑いあおうぜ
ひかり降るたまごのなかのさびしさをあたためて待つゆめのつづきを #短歌言ってるそばからの「そば」に立っていて茹であがるのを待つような僕 #短歌アホのメンヘラか おほしさま全部食べたら元気になれるかな #短歌既読つかないスマホを伏せてきみという地獄
ヤバい成分入ってない?と問えば苺から目玉がひとつ溢れ落ちたり #短歌もちろんぼくは嘘をつきますの「もちろん」に課金しつづける日々 #短歌サイゼリヤのフォークの跡が残ってる肉、っていうかただの肉だね #短歌火星まで飛んでいけそうなスニーカー 嘘だよ