心学「身体」貧富の差はあれども、人間、身体は同じように活動している。裕福な人間が健康なのかと言えば、必ずしもそうとは言えない。そうでない人間は不健康なのかと言えばそうではない。裕福な人間は車で移動、食事も豪華になり、健康体から離れることもあ
仁学「利は分ける」人間関係でよく問題になるのが損得勘定です。人間、自分が損をすることを嫌います。それは当然のことです。誰でも得は欲しいもの。互いに満足するのは利益の相応分配である。自分ばかり利を得れば、相手は不満になるし、相手ばかりが利を得
心学「天職」 本来、天が為すべきことを人間が代わって行う、それが天職や天命である。その天職を心得た人間が仕事を行えば、天の力を借りることができ、自分が持つ力より強く、より大きな成果を得られる。仕事が自分の本意でないと思う人間は、自分の持つ力
仁学「百福」 百福を求めるならば、まず自分自身が他人に百の福を与えることである。他人の心に福の種を蒔き、育てることである。そうすると、自ずと福の実は自分のところに返って来る。これは古来言われている「天地自然の道理」である。故事「積善余慶」の
心学「忘れられない」人間、嫌なことは忘れたい。腹の立つこと、悔しいこと、憎いこと、怒り、憎しみ、妬み、僻み、それらは頭の中では忘れようとしているが、現実は忘れられない。それは頭の中では忘れようとしているが、心の中では何度もそれを思い出し、忘
仁学「道理」世間で云う「道理に合わない」ことは避ける。「道理に反する」ことも避ける。道理は「まことの動き」であり、天地自然の万法である。太陽の動きを「西から東」と力説しても誰も相手にはしない。これは天地自然の動きに反しているので、個人の異論
心学「同じ時間」同じ人間、同じ人生の時を過ごす。同じ時間をそれぞれいただきながら、同じ人生が存在しない。人間、それぞれ心で思うことが異なり、現実も同じ展開はあり得ない。同じ時を過ごしても、心が同じではない。心は時間を超えた過去や現実を創り、
心学「盛衰」 如何なる人生や仕事にも盛衰はある。これは天地自然の万法「陰陽」の法則。また、円相の如くである。円相には上下があり、下方もあれば、上方もあり、その線上を周り回っている。盛んな時は衰退を思い、衰退の時は盛んな時を思う。次の時を待ち
心学「悪臭」 悪臭の中に入れば初めは臭く堪らない。しかし、悪臭の中にしばらく居るとその臭さを感じることが少なくなる。悪臭に馴染んでしまう。人の心も同じ。初めは悪人を毛嫌いしていたが、親しくなるとその悪意も平気になり、やがて自分も悪意を持ち、
心学「人に勝つ」人に勝つためにはまずは自分が自分自身に勝たなければならない。自分が自分自身に弱い人間は他人に勝つことではできない。たとえ一時期勝ったとしても、継続的に勝つことはできない。克己(こっき)と言って、自分の我欲を自分自身が抑えるこ
心学「季節の移り変わり」天地自然の万法に「季節の移り変わり」がある。地球上の地域によっては四季がなく乾期や雨期だけの場所もあるが、ここ日本では四季があり、それぞれの風情を醸し出す。四季はまさに人生の移り変わりと似ている。春夏秋冬は人生に例え
心学「小を重んじる」何事も「小」から始まる。数字の「一」から始まるように、天地自然の道理に従い「小」から始まり、「大」に変化していく。善悪もこの「小」から始まり、そのまま維持すれば「大」に向かって成長する。小悪や小善もここから始まり、大悪や
仁学「徳のある人間」 徳のある人間はいつも心が安定し、言動も余計なことを慎み、常に謙虚である。人の欠点が観えても口外することなく、心に納め、相手を慈しむ。全ての人を敬い、尊び、愛する心を持つ。その基本が「仁・義・礼・智・信」の五徳ではあるが
心学「天地自然の道理」 天地自然の道理とは難しい言葉と思えるが、二千五百年も前から使われている。要は「為すべきことを成す」「行うべきことは行う」「言わなくとも良いことは言わない」「他人が嫌がることはしない」「守るべきことは守る」など、人間と
仁学「心を観る」言葉はその人間の心を表す。言葉の中にその人間の真相がある。やがて、その言葉が一人歩きして、現実となり、真偽はより明らかになる。仁徳の心を以って人を信じることはとても大事、疑うよりは信じた方が良い。しかし、すぐに信じるのではな
心学「花の苦」春や夏に咲き誇った花々は秋や冬になれば枯れて、見る影もなくなる。これは草木にとっては一種の苦しみである。誰からも見向きをされず、ひたすら次の開花まで耐えるしかない。この耐える力が根を強くし、地中の種が栄養を摂る時期でもある。苦
仁学「過去」 未来は過去の延長線上にある。過去の自分が未来の自分になる。もし、過去の自分で良ければ、そのままの自分であれば良い。もし、過去の自分を改善したいと思いがあるならば、現在それを行わなければならない。過去、現在、未来で自分を変えるの
心学「出世」出世を目的とした教育は心の教育ではなく、就職や進学に必要な技術の勉強である。心の発育とは異なる。もし、出世が適わない場合、それまでに注ぎ込んだ時間と金銭が無駄になると思う人も少なくはない。良い学校に入り、良い企業や役所に就職でき
心学「余裕」 余裕の有無は心の器一つ。五の容量に七の質量は入らず溢れる。十の器ならば七は入り、三が余裕になる。余裕がないと愚痴を言う人間は、器の大きさを知らないことが多い。五の器は五までしか入らない。しかも、五を入れれば余裕もなく、心が揺れ
心学「熱湯」対話の中で相手が興奮気味、また話が熱くなった場合は応酬の会話を避けるべきである。相手の熱い話に文句や抗議的な内容ならば、すぐに返事や応対はしない方が良い。なぜなら言葉の温度が高過ぎて熱くなっている。これは熱湯を飲むと同じで喉が火
仁学「批判」 自分を高める為に人を批判してはならない。人の価値を下げ、自分の価値を上げるのは天地自然の道理に反している。自分では人の価値を下げて喜んでいるが、人はその不仁を観ている為に、その心を見破られ、自分自身の価値を逆に下げることになる
心学「朝日」本来の一日は夜明けから始まり、翌日の夜明けまである。朝日を以って一日が始まる。古来、朝日を祈願する人間も少なくはない。現在のように時計が一日を知らせるものではなかった。朝日こそ一日の原点であり、生命力の源でもある。その朝日に自分