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2008年06月10日09:57

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【音楽】Schubert: Sym#9 ''The Great'' D.944@Kwame Ryan/ONBA

今日はお気に入りMIRAREの新譜で、La Folle Journée 2008のプログラムから。ONBAの音楽監督が替わり、クワメ・ライアンというトリニダード・トバコ系カナダ人になって初めてのCDを買った。

http://www.hmv.co.jp/product/detail/2692603

シューベルト: 交響曲 第9番「グレート」 D.944

クワメ・ライアン(指揮)、ボルドー・アキテーヌ国立管弦楽団
Kwame Ryan, Orchestre National Bordeaux Aquitaine(ONBA)

なんと軽快でハイセンスで溌剌としたグレートだろうか。ONBAは元々美音のオケだが、ライアンの指揮はその美点を更に昇華させるような巧みなもの。ドイツ風味の仔牛肉をフランスの薫りがするシーズニングを混ぜたパイ生地で包み、コニャックでフランベしたような良い雰囲気だ。重厚でドラマティックなグレートを過度に重くせず、それでいてエッセンスは全て凝縮した上で丸ごと提示してくるこの解釈は新鮮で美味しいのである。

仕上げは四楽章アレグロ・ヴィヴァーチェで、ここでの疾駆感と微細な弦のコントロールは白眉だ。複雑なテクスチャを幾重にも重ねながらリタルダンドとアチェレランドを急峻に交錯させながらコーダへと雪崩れ込む。全体としてみればリフレイン付きとしては中庸よりも少し速い56分程度のテンポである。この長いグレートをこれほど短く感じたことは希で、飽きの来ない素晴らしい力感と加速度感である。

(録音評)
MIRAREレーベル、MIR045、通常CD。音質はいつものMIRAREと同様、極めて優秀で、ステージ感、器楽編成のバランス、残響成分とどれをとっても申し分ない。広大に拡がるサウンドステージにオケ全体が俯瞰できるような深いパースペクティブは素晴らしい。

※今日は夕刻から外出、明日は終日出張ということで今週の音楽日記はこれでおしまい
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