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2008年02月14日11:57

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【音楽】Fantasy@Evgeny Kissin - 2

昨日に引き続き、キーシンのPORTRAIT OF THE ARTISTシリーズ2枚目。この先頭には有名(らしい)なカラヤンが最後に振ったチャイコンが収録されている。そう言う希少価値性もあってか人々の評判はすこぶる良いようだ。

この1990年のBPOジルヴェスタ(大晦日)コンサートでのライブ録音だが、以前から単品でリリースされているのは知っていた( http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=2577892 )。しかし何となく買わずに来たのであった。

で、そのチャイコンだが、かなり頂けない演奏だ。まず冒頭の入り際からVnのチューニングがバラバラなのが気になる。微妙に混変調を起こしているのと、それが大仰なヴィブラートにより更にヨレヨレに強調されてしまっている。

そしてなんと言ってもテンポが遅い。後年のカラヤンはチャイコンはもっと速度を落として演奏するものであるという見解だったそうだが、そうではなくもう体力気力ともに残っていなかったというのが真実ではなかろうか。

キーシンはこの遅いテンポに合わせてはいるがどうも乗れない雰囲気で、取り敢えず楽譜をトレースするだけしているという感じ、そしてカデンツァでは緩いままなんとか弾き切ったという感じか。カデンツァの後の弦セクションのアインザッツ(全休符からの立ち上がり)が揃わず、まるでアマオケのような狼狽ぶりは頂けない。

やはり緩徐楽章をスローにやり過ごすが、ここでもアインザッツとリリース(全休符への立ち下がり)は相変わらずバラバラでなんともダルだ。最終楽章は立ち直りまま良い感じだがキーシンが咄嗟にアチェレランドに走ろうとするもすぐに思い留まってスローに引き戻すという場面が数カ所聴き取れる。

アバドが振った合唱幻想曲はまあまあの出来であったが、キーシンのピアノは全体に音量が小さめだ。こぢんまりとまとまった演奏ではあるがところどころで強靱なピアにズムが顔を見せる。

(録音評)
ライブということもあり各パートのバランスは余りよろしくない。ピアノもちょっとくすんだ感じで明瞭ではない。但しレンジは思ったよりも狭くなくてローエンドもしっかりと捉えられている。合唱幻想曲のコーラスは拡がりに欠けるが、まぁ、この程度が当時のライブ収録の限度だろうか?
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