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2007年11月26日12:33

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【バレエ】キエフ・バレエ「くるみ割り人形」

25日の日曜日、ひと月早く、クリスマス気分を味わってきました。(^^)

3年振りの来日となったキエフ・バレエですが、レニングラード・バレエ同様、
「キエフ」は日本でのネームバリューを重視した俗称で、
正式には「タラス・シェフチェンコ記念ウクライナ国立
アカデミー・オペラ・バレエ劇場バレエ団」です。長いぞー。(^^;)

ソ連邦時代は「キエフ州立劇場バレエ団」でしたが、
ウクライナの著名な詩人の生誕125周年を記念して、
1939年に「タラス・シェフチェンコ」の名が冠せられ、
連邦崩壊後の1992年、現在の名称になったそうです。

帯同の劇場オケ、テンポが妙に速かったり、
時々音がもつれたりもしてましたが、後になるほど調子が上がり、
元気一杯の演奏を聴かせてくれました。(^^)

版は、ソ連邦時代にこのバレエ団で活躍したダンサー、
ワレリー・コフトゥンによる改訂で、
クララとくるみ割り人形が全編を通じて主役を務める、
ワイノーネン版のモディファイ・バージョン。

午前中、ロイヤル・ライト版を観ていたこともあって、
演出的には淡白、ダンサーたちの演技もおざなりな印象が残り、
観終えた直後はいささか物足りなく感じたのですが、
記憶を反芻するにつれ満足度が増してくるという、不思議な舞台でした。

ここは当日までキャストを発表しないヤらしいバレエ団なので、(^O^) 
当初「くるみ」は観ないつもりでしたが、
コルプさんが出演すると聞いて急遽チケを取ったところ、
看板ダンサーのフィリピエワさんがお相手という嬉しい配役。(^^)

主役2人については、まったく文句がありませんでした。
ていうか、別格です。(^_^)
コルプさんのノーブルな役を観るのは久しぶりでしたが、
いやあ、何を演じても魅せてくれます。
彼自身のテクは見事に尽きますし、サポートも上手。
なにより嬉しそうな彼の笑顔が良かった〜。(^^)

先に「オケのテンポが速い」と記しましたが、
GPDDの彼のバリエーションのところのみ、
妙にリズムがゆっくりになったのはなぜでしょう。遅くするなら、
他の人のところで抑えてあげるべきだと思うのですが...。

フィリピエワさんのクララは、少女という雰囲気はなく、
大人の女性の恋物語になってましたが、
さすがバレエ団を代表するダンサー。
その優雅で正確な踊りは、いつまでも観ていたかったです。
「白鳥」も取れば良かったかな? と、ちょっと後悔。

群舞は、特に揃っているというわけでもなく、
1幕は本調子ではなかったようですが、2幕は良い感じで、
しかも皆スタイルが良く、それなりに見ごたえあります。
けれど特記したいのは美人含有率の高さではなく、
足音が見事にしない点。ぷるぷるダンサーもいないところをみると、
基本をかなり鍛えているようです。

ボリショイやマリインスキーの群舞のように、
大きくのびやかというわけではありませんが、
揃えることに一所懸命で萎縮しているわけでもなく、
基本を鍛錬し普通に踊っていたら、そこそこ揃っていた、という感じ。
バレエの群舞は某国のマスゲームではないのですから、
新国の群舞も、目指すならここを見習えば良いのに。

話を舞台に戻すと、
1幕、招待客の男の子たちとくるみ割り人形は女性でした。
人形役のマリヤ・トゥカレンコさんは、
赤丸ほっぺメイクにもかかわらず、可愛らしい風貌。

ねずみたちは、マールイ式の帽子衣装。
ねず王の衣装はみすぼらしく、ちょっと可哀想かも。

2幕、国別人形たちの踊りですが、
印象に残ったのは、スペインの女性ユリヤ・トランダシルさん、
ロシアの男性ルスラン・ベンツィアノフさん、
フランスの男性コスチャンチン・ポジャルニツキーさん。

スペインとフランスの2人は、地味ですが上手。
ロシアの彼は、道化を観たくなる元気一杯のダンサーで、
大きな拍手をもらっていました。(^^)

東洋の女性を演じた田北さん、鍛えているのはわかりますが、
あの演目に必要な色気が不足。
中国の菅野さんとペアを組んだほうが良かったかも。

前述のとおり、見終えた直後は物足りなさを感じたのですが、
それは演出のせいで、
ソリストおよび群舞のレベルはけして低いわけではなく、
チケ代、オケの出来などを勘案しながら舞台を思い出していると、
次第に満足感か増してくる、そんな舞台です。(^^)
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