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2007年09月18日12:13

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【音楽】チャイ4@エッシェンバッハ、フィラデルフィアOrc.

ONDINEレーベルの新譜で、エッシェンバッハが振るフィラデルフィア管弦楽団のライヴからチャイ4。

http://www.amazon.co.jp/dp/B000O77SG8/

チャイコフスキー:
・交響曲第4番ヘ短調 op.36
・『四季』 op.37bより(7月-草刈り人の歌、8月-収穫、9月-狩、10月-秋の歌、11月-トロイカで、12月-クリスマス)

 フィラデルフィア管弦楽団
 クリストフ・エッシェンバッハ(指揮、ピアノ)

前回はサン=サーンスの3番オルガン付きでかなり納得させられたので、気を良くしてまた新譜を買った。チャイ4は個人的に凄く好きな曲なので結構なコレクションをしているのだが、またまたスタンダードと呼ぶに相応しい演奏が加わった。

例によって一楽章冒頭のブラス隊が咆哮するファンファーレは少々乾いた音色ではあるが重厚なハーモニー、腹の底に響いてくる驚異のグランカッサは、いやがおうにもその後の展開を期待させるものだ。少々遅めに突っ込んだ冒頭楽章は悲痛な描き方でスリリングに進むが、意外なほどの高速アチェレランドを伴ってフィナーレを迎える。緩徐楽章の落ち着いた旋律運びはエッシェンバッハの内面的な充実ぶりと統率の巧さが光る。最終楽章の、大地の底から吹き上げてくる重く熱いマグマは極めて精密かつソリッド。硬派のエッシェンバッハらしい感情移入の少ないタイトな解釈で素晴らしい出来映えである。まさに突き抜ける快感。

ピアノソロでエッシェンバッハが演奏する四季の後半は幻想的で夢見心地の演奏。感傷的で切ない曲集なのだがエッシェンバッハが巨匠ピアニストであることを厳然と思い出させてくれる秀逸な演奏だ。前回リリース(持っていないが・・)に前半が入っているという。これも買わざるを得ない状況か?

(録音評)
ONDINEレーベル、ODE1104-5、SACDハイブリッド盤で5.1chも含む。CDレイヤーのみの試聴。録音は2006年3月と11月、フィラデルフィア管の新拠点、ヴェリゾン・ホールでのライヴ収録とある。この録音プロセスは、昨今の欧州でメジャーとなりつつあるPolyhymnia Internationalの手によるDSD録音である。

買ってきた当初はこぢんまりとした音場しか展開しなかったが数回掛けているうちにサウンドステージが見る見る拡がり、大変に深く広い展開であることが分かってきた。広大なステージを少々遠景で望む感じで見晴らしが非常によい。また、新しいヴェリゾン・ホールの現代的で明るく華やいだホールトーンが特筆ものだ。

客を入れたライヴ収録でありながら各パートの分離や残響の自然な拡がりは申し分なく、また非常にハイスピードかつワイドレンジ、そして超高解像度な録音だ。音楽ファンのみならずオーディオファンにとっても堪らない超優秀録音盤だ。
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