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2007年08月20日10:00

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【音楽】Josquin Des Prez: Circundederunt me@De Labyrintho

イタリアのマイナーレーベルの新譜から、15世紀に活躍した宗教歌曲の声楽家/作曲家であるジョスカン・デ・プレのミサ曲集。

http://www.hmv.co.jp/product/detail/2538379

ジョスカン・デ・プレ:
・ミサ・パンジェ・リングヮ
・モテトゥス『めでたし、まことの御体(アヴェ・ヴェルム・コルプス)』
・モテトゥス『聖母は立てり、悲しみにくれ(スターバト・マーテル)』
・フランス語によるシャンソン『衣をまとったニンフが』
他、ラテン語モテトゥス4編

 デ・ラビリント(無伴奏混声古楽合唱)
 ヴァルテル・テストリン(指揮)

以下、輸入元のマーキュリーのコメントを紹介:
−−−−−
イタリア半島の「ふくらはぎ」マルケ地方の知られざる古楽名品をおもに紹介してきた「E Lucevan le Stelle」の新譜として、なんと古楽ファン待望のジョスカン・デ・プレのミサが登場! ジョスカン晩年の最後のミサとして名作の呼び声高い『ミサ・パンジェ・リングヮを中心に、かの『スターバト・マーテル』を含むモテトゥス4篇、世俗シャンソン1篇を加えた豪華プログラムです。
 歌うのはデ・ラビリント。Stradivariusなどで活躍する気鋭集団で、すでにミサ・ガウデアムスを含むプログラムのジョスカン・アルバムをリリースしている彼らですが、こちらの新譜は録音のみずみずしさ、作品の知名度、そしてパッケージの雰囲気と音楽内容のまごうことなき調和と、まさに「E Lucevan le Stelle」ならではの手を抜かない作り込みようがみごと奏功した傑作アルバムに仕上がっています。
 とくに『スターバト・マーテル』などモテトゥス群は、ジョスカンがイタリアで活躍していた時期に作曲され、ヴェネツィア有数の出版人ペトルッチの手をへて刊行された作品が大半ですから、デ・ラビリントの演奏は盛期ルネサンスにおける“北イタリアのジョスカン”を肌で感じるにはまさにうってつけ。これぞ石の聖堂内陣、といった感じの硬質な反響音のなか、肉感ある暖かい声でポリフォニーの動きを整然と明瞭に示してゆく・・・堅固さと温もりが絶妙のバランスをみせるサウンドは、北イタリアの画家クリヴェリ(ジャケットの絵画の作者)やマザッチオの生硬なる美そのもの! 本当に、どこまでも本格派のルネサンス・アルバム、と言えるでしょう。(マーキュリー)
−−−−−

とても美しい和声法がこの時期に既に完成されていたと言うのはかなり驚き。中世のグレゴリオ聖歌などの簡素なユニゾンから一気にポリフォニーの世界を構築してしまったジョスカン・デ・プレという人物は非常に興味深い。その後のバッハ、パッヘルベルなどがその作風を倣ったとされているようだがそれも納得できる内容と類似性だ。

付録の日本語解説によると、石造りの聖堂で録音されたとのこと、なるほど硬質で残響の多い和声が響き渡り、荘厳で涼やかな気分が味わえる逸品と言える。

(録音評)
E Lucevan le Stelle(エ・ルチェヴァン・レ・ステッレ)レーベル、CD EL 052317、通常CD。音質はクリアにして冷涼感漂う優れたものだ。強い残響を伴う場所での録音ではあるが歌手の声は一音一音が明瞭に捉えられており、定位も良好、オーディオ的快感も大きい。
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