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2007年05月30日11:18

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【音楽】マラ2@TOZ・ジンマン

前回リリースの巨人@ジンマンの出来にはがっかりしたが、めげずに次の復活@ジンマンを買った。いやいや物好きである・・。

http://www.amazon.co.jp/dp/B000NA20LO

マーラー:交響曲 第2番 ハ短調 復活 (マーラー協会版決定稿)

I. Allegro maestoso - Mit durchaus ernstem und feierlichem Ausdruck 22:04
II. Andante moderato - Sehr gemテ、chlich - Nie eilen 10:32
III. In ruhig fliessender Bewegung - Sehr gemachlich, nicht eilen 10:10
IV. Urlicht: "O, Roschen rot! Der Mensch liegt in grosster Not!" Sehr feierlich, aber schlicht, nicht schleppen 05:20
V. Im Tempo des Scherzo, wild herausfahrend - "Auferstehn, ja auferstehn" Langsam, misterioso - Etwas bewegter - Mit Aufschwung aber nicht eilen 33:40

ユリアーネ・バンセ(ソプラノ)、アンナ・ラーション(アルト)
デイヴィッド・ジンマン(指揮)、
チューリヒ・トーンハレ管弦楽団、スイス室内合唱団

巨人の出来が余りに酷かったため、と言うわけではないが予想通りこの復活はまずまずよい出来である。ジンマンの内省的で禁欲的すぎる解釈はこの復活には似つかわしい様で、これはこれでありかと思わせる演奏に仕上がった。

ブーレーズVPO盤のテンポ取りは1〜4楽章が比較的カチッと速めで5楽章がガッツリ遅めという展開に対し、この盤は1〜4楽章が静謐で遅め、そして最終楽章は割と速めでソリッドな締め方なのだ。

と言うより、このオケの基本性能を勘案すればこの復活のコッテリした最終楽章を緊張感を切ることなく音圧の嵐で埋め尽くすことは殆ど困難との判断なのかも知れない。

最終楽章で超絶美声を聞かせるユリアーネ・バンセはマラ4@ブーレーズで起用されたスーパー・ソプラノだが、ちょっと暗くてくすんだTOZの音色の前ではブリリアントすぎるし、声量が圧倒的に多い。と言うより、基本性能が違いすぎると言うべきだ。

巨人での禁欲的なリードはダルさが際立って耐え切れない局面が多かったが、短調のマーラーでのジンマンのこの解釈は当たりといえば当たりだろう。目立つ様なデュナーミクも突飛なアゴーギクも無いが非常に細やかにパートをリードした結果現れてきた細密なテクスチャは美しい。但し、青白い炎が立つブーレーズと同様の緊張感を期待する向きには合わないだろう。聴き疲れしない復活ならこのジンマンの解釈は上々だ。

弦はスコア指定通りの両翼配置、5楽章最終部のオルガンはかなり控えめ、大規模なバンダ・ホルン(というか、ペットもパーカッションも・・)のパースペクティブは秀逸、鐘の音がちょっと安っぽいのが玉に瑕。

(録音評)
RCA RED SEAL(82876 87157 2)、SONY BMGレーベル、録音は2006年2月10-12日、チューリヒ・トーンハレ。

これまた素晴らしい出来のSACDハイブリッド2枚組。例によって録音担当はクリス・ヘイゼル、サイモン・イーデンという英デッカの俊才。両翼配置の拡がりに拡がる音場は素晴らしいのひとこと。各パートの分離も素晴らしく臨場感抜群。音色自体は地味系であって混ぜものの一切無いピュア指向だ。

巷で苦言を呈している人がいるが、このCDケースはシングル仕様で、二枚重ねて収納する格好になっている。重ね置きしていて激しく傷が付くわけではないし、この収納はコンパクトでよいと思う。逆に分厚い普通のダブルケースや扱いづらい折り畳み式のダブルケースよりはこの方がシンプルで良い。一枚目と二枚目は色違いになっていて区別もし易い。
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