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2007年05月14日13:20

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【音楽】Vocalise@Maisky

ロシアの歌曲ばかりをマイスキーがモンタニアーナで奏でるという趣向のアルバム。短めの曲がたくさん収録されていて実に味わいのある曲集だ。

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グリンカ:
・ひばり
・あなたと共にいる楽しさ
・理由なく私を誘うな
・私はすばらしい一瞬を忘れない

チャイコフスキー:
・子守歌 op.16-1
・ただ憧れを知るもののみが op.6-6
・狂おしい夜 op.60-6
・夜 op.60-9
・それは早春のことだった op.38-2

ダルゴムイシスキー:
・私は悲しい

ムソルグスキー:
・涙

ルビンシュテイン:
・夜

リムスキー=コルサコフ:
・流れたなびく雲が切れ切れになって op.42-3
・ニンフ op.56-1
・薔薇に魅せられた夜うぐいすは op.2-2

アレンスキー:
・Ne zazhigaj ognja! op.38-3

キュイ:
・焼かれた手紙

グラズノフ:
・願い op.60-2

ラフマニノフ:
・乙女よ、私のために歌わないで op.4-4
・ここはすばらしい場所 op.21-7
・ヴォカリーズ op.34-14

グリリョーフ:
・I skuchno i grustno

作者不詳:
・Ja vstretil vas

 ミッシャ・マイスキー(vc)
 パーヴェル・ギリロフ(p)

チェロは音域で言えばバス〜バリトン〜テノール〜アルト域と幅の広いカバー帯域を持ち、歌曲を当てるには違和感がない。ロシア歌曲はどれもが表情に富み、あるものは憂鬱に、またあるものは勇ましく、そしてどことなく儚げだ。

白眉は、やはりアルバム名にもなっているラフマニノフのヴォカリーズ。優しげで、それでいて滔々とした主題が、途中では苛烈な感情を押さえきれず転調を伴い展開部をなし、そして主題へと戻っていく三部形式。マイスキーの解釈は非常に内省的で過度なパッションは感じられない。朗々とした深い弦捌きは、あたかも歌手が歌う歌曲のようである。

(録音評)
DGレーベル、録音は2005年1月エルマウとある。ピアノの捉え方は引き気味で抑えられている。チェロは中央でどっしりと鳴るが、DG特有のキラキラしたブリリアンスは乗っていない。程良い残響と漆黒の闇を思わせる静かな背景が印象的な好録音だ。高解像度を前面に押し出すエッジの立った録音ではないが、チェロの胴鳴りを主体に組み立てられた骨格の太い作品だ。
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