戦争を描いた先の7番に次ぐ、陰鬱で悲愴な大規模な交響曲でこれもまた戦争に関係した曲であると作曲者本人が述べている。
http://www.amazon.co.jp/dp/B0002IQEGY/
交響曲第8番ハ短調 作品65
先の7番が独ソ戦争を進行状況に応じて写実的に描き、最後にはレニングラードの解放に至るまでの過程を社会、民衆の視点から描いた極めて外面的な作品であった。
これに対し、8番は極めて内面的な陰鬱な精神状態、戦争の悲惨さを扱った作品だ。死と輪廻を描いた、例えばマーラーの復活に近い精神性を持った、全5楽章で構成される曲。
1楽章はアダージオで進む極めてテンポの遅い悲愴な展開で、クライマックスでは執拗なまでに打ち鳴らされるティンパニを伴ったリフレインが陰鬱な内省を表している。2楽章はあてど無い迷いと立ち直りを模索する風情のマーチ風の楽曲、3楽章は哀しみと陰鬱な落ち込みからの脱却を図るかの如く、自らを鼓舞する様な内的なマーチ風、4楽章は、なかなか癒されることのない戦争の傷跡を引きずった仄暗い陰鬱なマーチ風、5楽章にしてようやく戦後復興が訪れたが如くの明るく勇壮な舞曲風の楽曲だ。
ログインしてコメントを確認・投稿する