26日、横浜県民ホールへ赴いた。
時間になると、スタダン総監督、
小山久美さんが舞台上に登場する。
立居振舞や姿勢、スタイルはモデルさんのようだが、
黒のノースリーブ姿のため、
肩から腕の立派な筋肉がはっきりわかる。
知らない人は「このヒト、何者?」と思うことだろう。
ご本人は、舞台にはたくさん立っているけれど、
普段はしゃべらない仕事だから、こういうのは苦手です、
と仰るが、声もテンポも聞きやすく、
話の展開もわかりやすかった。
講座のタイトルには、
「華やかな夢の舞台」という副題がついているが、
内容はクラシック・バレエの歴史。
15世紀のイタリアの講演記録に始まり、
17世紀のフランスでの繁栄、19世紀のロシアの台頭、
そして20世紀の現代振付家についてと、
バレエ史の基本をポイントを押えて解説。
と書くと、堅苦しい大学の授業のようだが、
そこはバレエ団の総監督、所属する4名のダンサー、
福原大介、上之恵民、小池知子、林ゆりえがアシスタントを務め、
5つのポジショニングに始まり、
パの違いなどを解説に合わせて実演、
衣装をつけてPDDやバリエーションも織り交ぜてくれる豪華さ。
ちなみに4人の中で、いちばん目を惹いたのは、
先日の「くるみ」のパンフに顔写真も載っていない上之さん。
狭い小ホールの舞台にもかかわらず、
キレがあり、正確な踊り披露してくれた。
他の3人は、本気を出していなかったのかもしれないが、
どんな分野でも、本当に力量のある人は、
たとえ手を抜いていても素人を唸らせてくれるもの。
若手ダンサーに対しての不安は残ったが、
総じて楽しい2時間だった。
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