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2026年02月05日16:40

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東野圭吾『禁断の魔術』(文春文庫)を読みました。

東野圭吾『禁断の魔術』(文春文庫)を読みました。
著者は、いうまでもないくらい有名なミステリ作家です。本書はこの作者のいくつかあるシリーズのうちのひとつ、ガリレオこと帝都大学の湯川教授/准教授を主人公とするシリーズ第8作です。なお、もともと、『禁断の魔術』は短編集として出版されていますが、その中に収録されている短編の表題作「禁断の魔術」を大幅にリライトして長編ミステリである本書が出版されています。私が読んだのは長編の方の『禁断の魔術』です。
湯川准教授の出身高校である統和高校の物理研究会出身の古芝伸吾は両親を亡くして、9歳年上の姉の秋穂が新聞記者をして親代わりとなっています。古芝伸吾は高校を卒業して帝都大学工学部に進学しましたが、姉が都心のホテルのスイートルームで亡くなったため学資が続かず、大学を退学して零細な町工場で働き始めています。実は、高校時代に物理研究会への新人勧誘イベントのデモンストレーションを成功させるべく、湯川が古芝伸吾を指導していたことがあります。
古芝伸吾の姉の秋穂の死に関係して、古芝秋穂は大物政治家大賀仁策の愛人で、ホテルの部屋に見捨てられたのではないか、として、古芝伸吾が大賀仁策に対する復讐を企てます。その武器として、古芝伸吾が町工場で残業して作ったのが、湯川准教授が指導して新入生勧誘のデモ用に作成したレールガン、というわけです。ラストは湯川が驚愕の行動に出ます。
実は、殺人事件も起きていて、政治家としての大賀仁策が強力に推進するスーパーテクノポリス計画の取材を進めていたフリーライターの長岡修が殺害されて、その犯人を追うという流れもあるのですが、ミステリとしては犯人探しが本筋ながら、この古芝伸吾の政治家への復讐と湯川がいかにそれを阻止しようとするか、が私にとっては読ませどころでした。
東野圭吾作品は、直木賞を受賞した『容疑者Xの献身』など、エモい作品が少なくないのですが、本書もとてもエモい仕上がりになっています。

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