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2024年05月11日00:45

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未解決事件を解く鍵はあるのか【30年前に消えた花嫁・その3】

■蓋然性の追及 ひとみさん失踪までの経緯■

Oさんは毎晩執拗な無言電話、クルマに誹謗中傷をも書いたのだろう。クルマには「ブス」とも書かれていた事から、女性の嫉妬を感じざるを得ない。

しかしあれほど嫌がらせをしても、ひとみさんは結婚を諦める事をしなかった。それどころか挙式の日は日に日に近づいていく。

遂にOさんが「実力行使」に出たのが2月19日だったのではないか。Oさんは先ずひとみさんの職場に電話をかけ、次のように伝えたのだろう。

クルマに傷をつけ、嫌がらせの無言電話をしたのはわたしで、誠に申し訳ございませんでした。口頭では不躾だから、誠意を示したいので、直接お会いしたい。

確かにこの日、ひとみさんの予定は立て込んでいた。入院する祖父の見舞い、その後は婚約者のご両親の食堂の手伝い、それが終わったら夕食に友だちと行く、とまあやることがあった為、同僚女性の言う通り、時計を見ていたのだろう。しかも相手が実家と自分のクルマに嫌がらせまで仕掛けて来た人物である。浮かない顔をしていたのは当然のことだ。

2人が対決したのがコンビニエンスストアと併設されるガソリンスタンドの駐車場だったのではないか。

勿論、ひとみさんも一応は警戒していたはずだ。何しろ相手は実家に無言電話をし、自身の愛車に落書きまでするなど、執拗に嫌がらせをして来た人物である。

気象庁などのデータによれば、この日の13時前後の原町市付近の気温は平年並みの8℃よりもずっと暖かいとはいえ、12℃だった。なおこの気温は2月上旬の東京都の晴天時の平年並みの気温である。幾らなんでも上着無しで車外に出るとは考えにくい。もしあるとしたら、ひとみさんは立ち話で終わらせる積りだったのではないか。クルマの中には財布、免許証類、婚約指輪、花束、上着のダウンが置かれていた。

この状況をどう読み解いたら良いのか。

ここでもしOさんがここでは話にならないから、静かな飲食店でも行き、話し合おうと言ったのであれば、ダウンの上着と財布は最低でも持っていくはずだ。しかし上着も財布は残されているのである。という事は強制的にクルマに乗せられたと考えるのが最も辻褄が合う。更に言えばもし強制的にクルマに乗せられたのであれば、目撃者がいたっておかしくない。実際、ひとみさんの愛車が駐車していたのを同僚の一人が目撃している。連れ去ったとして、タイヤ痕からサイズが判明し、そこから車種が或る程度特定されるはずだ。なお南東北とはいえ、この時期であれば、スタッドレスタイヤを犯人のクルマもひとみさんの愛車も履いていたと想定される。

ところがこのあたり県警から何も発表がないので、駐車場から離れたところにクルマを置き、そこまで連行され、クルマに連れ込まれたと考えられる。因みに現地はR6沿いだ。交通量も多い。

それにしても手際が余りにも良すぎる。

Oさんのご両親は言いにくい事だが、どうも反社会的勢力か、近しい人物だったという書き込みがネットでちらほら見られた。これが事実であればだが、知り合いの暴力団もしくは組員を使って、ひとみさんを拉致したのではないだろうか。

もしOさんが件のプロを使ってひとみさんを拉致した(注・後はご想像にお任せする)のだとしても、婚約者(ここでは元婚約者)はOさんからこの事実を聞かされただろう。ご両親にはひとみさんが自発的に失踪したと説得するようOさんがせがんだのだろう。幾ら溺愛していたとはいえ、Oさんのご両親は反社会的勢力に近しいか、その手の人達である。ひとみさんが自発的に失踪したと信じ込ませないと、今度はご両親が危ない。相手はプロである。事情が明るみに出れば彼らはメンツを潰した報復に何をするか分からない。

だからTVのチカラからの取材にすら冷淡に発言せざるを得なかったのである。

ひとみさんが「自発的に」失踪した後、この婚約者は半年後にOさんと縁りを戻して結婚、平成7(1995)年1月には子どもも授かっているのだ。

逆算すると、些か下世話だが、呆れた事にひとみさんの失踪そっちのけでちゃっかりと二人は子作りに励んでいた事になる。

子どもを授かった平成7(1995)年1月・・・。

ここまで読まれた方はピンときたのではないか。

そう、1月4日の三が日明けには「おねえちゃんだよ」の怪電話を増山家では受電しているのだ。

当然怪電話直前には妊娠しているはずだから、電話の主は増山家に対する痛烈な皮肉を込めて「おねえちやんだよ」と電話して来たのだろう。

前述したように、公開捜査に踏み切ったのは平成7(1995)年8月26日で、この時点ではまだ非公開で捜査が進められていた時期だ。その時期にひとみさんが失踪している事を知る人物は限られている。しかもその限られた人たちの中でもこの人物は受電したのがひとみさんの妹であると把握しているからこそ、「おねえちゃんだよ」と云えたのである。

そのような人物となると、更に限定される。

電話の主の正体は婚約者の母親か、でないとしても、それに近しい親類、或いは婚約者の両親の食堂で働く、古株の従業員ではないだろうか。

そんな馬鹿な、母親、店の従業員も本件で当然事情聴取は受けているはずだというご意見が当然出て来るだろう。

しかしひとみさんを拉致した連中がその道のプロであれば、警察に水面下で圧力を掛け、追及を差し止める事は決して難しくない。実際、薬物、銃器犯罪では捜査員は反社会的勢力の人と交流を持つ事はよくある。中にはおカネで捜査員が取り込まれた例もあったはずだ。

昭和の刑事ドラマでもありがちなシナリオである。この時期はまだ平成6(1994)年である。

母親もしくはその親類が元婚約者から

「ひとみさんは結婚間近に勝手に失踪した身勝手な女性」

と吹聴され、鵜呑みにしているのだとしたら、報復した積りなのだろう。

但しこの電話の主はもし母親であれば、初孫が出来たと小躍りする余り、調子に乗り過ぎた。

得意の絶頂でのぼせ上り、調子に乗り過ぎた行動ゆえに日本全国にこの事件が知れ渡ってしまったからである。

ネットの書き込みやその他からすると、ひとみさんがいなくなった直後からあろうことかちゃっかりと子作りに励み、Oさんは二児を出産したようだが、その後病死したようである。

所詮他人から奪い取った愛は長く続かなかったようである。

事実だとすれば物事は全て対極、因果応報を感じずにはいられない結末だった。

Oさんが御存命であれば真相を開示して欲しかったところだが、呆気なく亡くなったのが事実であれば、最早真相は闇の中である。

なおひとみさんの婚約者が経営する食堂は今も営業中と聞いている。所在地が分かったとしても、押しかけるようなことは絶対に止めて頂きたい。

ひとみさんが「プロ」に拉致されたのであれば、残念ながら生存の可能性は極めて低いが、無事保護される事を期待して締めくくりたい。

最後まで御覧頂きまして、ありがとうございました。

(了)
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