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2024年03月14日03:22

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プロ野球のオープン戦で勝敗を気にするのは、野球を知らない人間のやることです。と、阪神が初勝利したあとに書くファンの気持ちも考えてやってね。

2024年の日本プロ野球オープン戦は、阪神タイガースが緒戦から9連敗しました。2022年のシーズン当初の公式戦9連敗を思い出しますね。しかし、しょせんオープン戦なので2022年の悪夢のことは2023年の“38年ぶり”の出来事によって今では笑い話です。←笑ってごまかさないとやってられん、というのが本音ですけど(笑)。

ということで、シーズンオフの楽しみであるNHKの「球辞苑」や、ジャパネットの「ダグアウト!!!」を楽しく見ています。なにしろ昨年の「阪神日本一の軌跡」をDVDで買おうと待ち構えていたのに、発売されないんだからアタマに来る。球団側が高い権利金を要求したために、どこも権利を買えなかったのかな?

それはともかく、公式戦が開幕するまでは“日本一”という冠が健在です(あと2週間か)。野球の本質をトリビアから掘り起こしてくれる「球辞苑」の場合は、独自のデータを示してくれるから実に“勉強”になります。特に最新回のテーマは“地方球場”でした。日本では高校野球大会が盛んなので、全国各地に野球場があります。

2023年のプロ野球公式戦日程が行われた地方球場は18球場で31試合、2022年シーズンは19球場で26試合だったようです。沖縄では那覇の球場を使用していて、こちらはスコアボードが電光式だし、グラウンドの土は大リーグと同じものを輸入しているとか。マウンドの傾斜もメジャー同様だそうです(写真1)。

僕は自分のホームタウン、奈良における70年近く前のグラウンドしか知りませんから、隔世の感があるのは当たり前ですね。だから「球辞苑」でゲストのプロ野球経験者たちが口を揃えて“地方球場は嫌い”というあたり、口元が笑っている部分から“ススキノ”という言葉を感じ取っても、見ないようにしてあげました。

でも、札幌での“イクラおにぎり”が美味しいだの、“新潟のおにぎりも美味い”という発言には、実際に体験したくなりました。しかし阪神戦はなさそうだな。←むしろひいき球団じゃない試合を見に行ったほうが無難か。なにせオープン戦勝ち星なしだから。←やっぱり気にしてますねん。13日には伊藤将司と村上頌樹のリレーで勝ったけど。

そんな地方球場で抜群の勝率を上げた投手として、中日の朝倉選手がゲスト出演していました。いわく“僕は地方球場で活躍したことが誇りです”。いいですねぇ、こういう選手。ゲストの里崎選手あたりは、“本拠地のマウンドに自分を合わせてたらエースになれたのに”なんてチャチャを入れてましたけど、それができないから地方球場に活路を求めたんじゃないの。

朝倉選手は、2006年に13勝6敗、2007年に12勝7敗と連続二桁勝利を上げていて、一年おいて2009年にも10勝していますね。そして現在は球団職員として中日ドラゴンズの一員です。以前、最多犠打の日本記録を持つ川相選手が、“高校時代はエースで4番でした”と述べていたように、朝倉選手も東邦高校3年生時春夏の甲子園に投手兼一塁手で連続出場だそうです。

そんな高校球界のスーパースターが、地方球場での活躍に活路を見出さないといけないほど、プロ野球の競争は熾烈なのでしょう。だから「ダグアウト!!!」の第21回で、選抜高校野球の注目選手をずらりと並べられても、高校生として“完成品”の選手より、プロで大きく伸びる選手を見たいと思ってしまいます。

もっとも高校時代からそれが分かるはずがない。大学時代にピカイチだった田淵幸一よりも、山本浩二のほうが好成績を残したという例があります。←ケガというものが災いしたわけですけどね。そういう意味で、「ダグアウト!!!」の第21回で中尾孝義選手が阪神時代のスカウト経験で原口文仁の目の輝きに注目したという言葉が気に入りました。

プリンスホテルから中日ドラゴンズを経て、巨人へトレードされたら斎藤雅樹という平静の大エースを誕生させた中尾選手です。僕は彼が、阪神のスカウトをやっていたことすら忘れていました。あの球団は“スカウト問題”で苦い思い出があるもので…。

しかし、高校野球について深堀しているお笑いタレントさんもいるわけですね(写真2)。にもかかわらず、ドラフトと言えば真中満氏をゲストに呼ぶテレビ局の発想はいかがなものか。エマ・ストーンの主演女優賞授賞に対して“封筒を間違えるなよ”とギャグを飛ばす司会者の精神と同質です。

そしてまた「ダグアウト!!!」が、それだけプロ野球の深さに肉薄しながら、相変わらず“お笑い研究同好会”みたいな構成を繰り返すのは、もう止めにしてもらいたい。せっかくのかみじょうたけし(写真2左端)に対して、安易な涙を求めるな、と思いました。深堀りだけでは“一般客”がついてこない? それは担当者もしくはその上司が“ついてこない”だけでしょ。

僕のような“ひいき球団が9−0以上で勝つ試合が一番”というバカ・ファンでさえ、深堀話に接したら、より深く野球を感じ取れるのです。つまり、“いい映画がいい観客を育てる”のと同じこと。いい映画の作り方がわからないのは当たり前ですが、それを苦心していく努力を捨てて、安易に利益だけを求める経営姿勢というものが問題なのです。

岡本喜八監督や長谷部安春監督たちが、“何が当たるかは分からないから、とりあえず作っている我々が面白いと思うものを作ろう”と映画を作っていた、その心意気を組み上げずしてヒット作は生まれません。大ヒットを狙う前に、作っている自分たちが納得できるものを作れ。つまり野球で言えば、プレーしている選手たちが納得できるプレーをすればいいのです。

そう言えば「レジェンドの目撃者」で谷繁元信選手が言ってましたね。“大魔神佐々木のフォークは上品だった。岩瀬のは下品だ”と。実は、佐々木のフォークはいつも同じコースに来るから捕球しやすく、岩瀬の場合は相手にによって微妙に指の使い方を変えていたから捕りにくかった、という意味でした。これは「ダグアウト!!!」で語る岩瀬投手の言葉から、僕が導き出した結論です。
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