NHK-BSで2夜に渡って放送しました。PBSのオリジナル版がネットで見られるようですが、英語だけだと僕にはチンプンカンプン。とりあえず1時間53分の番組を2回に分けて計100分放送したので、ほぼ全編見たと言えるでしょう。
しかしまぁなんですね、“言論の自由”を自分にだけ認めて、敵対する人間たちには認めないという、とても理性的とは言えない連中が金を握るとこうなるのだという、世の中の悪例を見せつけられました。嘘やデタラメを発言するのは“言論”ではなく、誹謗中傷やデマは削除されるべきものですが、そんな方向性皆無な輩がいるわけです。
僕はツイッターというものをやったことがありませんが、かつてネットの掲示板などでいろいろひどい書き込みを見たことがあります。しかし議論が白熱していくと、そんな輩が手を出せなくなっていたものでしたが、そういう“自然淘汰”が最近は期待できないようです。というか、ロイ・コーンという悪玉弁護士が出て以来、論理が通らなくなってきました。
そのロイ・コーンという悪玉の影響を受けたトランプという輩が、アメリカの大統領になったわけです。今度もう一度大統領になろうとしています。もしそんな事態になったら、“世も末だ”などと言ってられません。間違いなく世界は破滅に向かって突き進むでしょう。現在も、戦争を起こしている人々を誰も止められていないわけですし。
結局、話が通じない人間を相手に話をすることは不可能であり、不毛です。しかし、それを続けないと相手がのさばってしまう。そういう輩は、ときどき相手の言い分を認めたような格好をつけながら、実はその論理の上っ面だけを剽窃して、反論してきたりするのです。なにしろ理屈の通らない人間だから始末が悪い。
マスクやトランプは、自分たちの言い分を“表現の自由”だと主張し、他人の批判に対しては“表現の自由を侵害している”と主張します。彼らは“最大多数の最大幸福”という、便宜上の社会の原則すら無視します。いわく“多数の人々の幸福”を願うという主張は“社会主義だ”というわけです。かれらには“社会福祉”なんて存在しない。
しかし我々は知っています。“自由競争”が“弱肉強食”の意味であり、デマやこじつけが正義ではないことを。そんな社会の原則を無視してかかる連中にのさばらせていい訳がない。とはいえ、どう対抗すればいいのかというと方法が見当たらないりのです。奴らは金を持っていて社会を牛耳っているから。
NHKで放送した100分の「前後編」を見終わって、実に残念でした。明確に彼らに対抗する論理がないのです。いや、論理というものを持ち出しても“意味”がない。彼らは、単に“ああ言えば、こう言う”という繰り返しだけだから始末に負えない。とりあえず、そんな世界の末路を、僕は103歳まで生きて、この目で確かめることにします。
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