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2024年03月06日05:36

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どうも“変な映画”ばかり選んで録画しているなぁ。なんとかこの悪運を断ち切らなくちゃ。アルノー&ジャン・マリー・ラリユー監督「愛の犯罪者」(2013)。

スターチャンネルで“ゴーモン映画社”のシリーズ放送をしているもので、'50年代などのレアな作品を拾って録画しています。すると突然、2013年作品を放送してくれました。さほど見る気がなかったのですが、録画するべき作品が見当たらず(CS5チャンネルセットを解約したせい)、ほんの出来心で録画しました。

あらためて出演者を確認すると、カリン・ヴィアール、マイウェン、サラ・フォレスティエという、どこかで目にした女優陣が並んでいます。こりゃ見なくちゃ、と見始めました。まず大学で小説を教えている教授のマルクがマチュー・アマルリックです。出てきただけで“殺人鬼”と思える俳優ですよ。うんと贔屓目に見て変質者。それ以外考えられん。

案の定、自宅に女子学生をお持ち帰りして、階下に暮らす妹マリアンヌ(カリン・ヴィアール、写真2金髪)から、“昨夜はうるさかったわね。まだいるの?”と言われる。実は相手の女学生はベッドの中で冷たくなっていたのですが、マルクの記憶からすっと消えてしまいます。はい、この展開を面白そうだと思う方は、ぜひ御覧ください。僕のネタバレ記事を読まないうちに。

この女学生バルバラをマリオン・デュヴァルという女優さんが演じているようですが、ほとんど喋るシーンもないまま冷たくなって画面から消えてしまいます。さらに、この映画はマルクの主観で語られるもので、事件の謎を解くというシステムとは無縁でした。大昔、“主人公は火事のため記憶喪失。自分は誰なのか?”という小説がありましたが、そんな高尚なことではなく、ベタベタの女たらしだと言うだけです。

とりあえず、実の妹との関係が親にバレて、頭にきて〇〇しちゃったという主人公なので、物語の整合性やドラマの組み立てについてはスルーしてください。それができない方は手を出さないほうが無難です。僕は男優に興味がないから、残る女優さんたちへの興味だけで見続けました。

しかしながら、あれだけ惚れ込んでいたはずのサラ・フォレスティエが、あんなキャピキャピの女学生アニー(写真3)として出てくるなんて、あんまりじゃありませんか。教授を自宅に誘って個人授業をさせ、プールに飛び込んだりして誘うけれど、さすがのマルクもこの据え膳は食おうとしません。だからこんな殺人鬼じゃなくて僕のところへおいでって。

そしてまた、マルクの記憶の飛び方が実に都合がいいのです(作り手たちの都合ね)。もちろんすべてがマルクの主観(つまり希望的観測)なので、よく考えると小説家になれなかった変質者教授のド自滅な物語と言うだけのこと。何が“ラヴ・イズ・パーフェクト・クライム”やねん! 責任者出てこい!

とりあえず妹への偏愛(正しくは“変な愛”です)は置くとして、バルバラの義母(マイウェン、写真2右)と親密な関係になり、破滅への道を一直線というドラマでした。物語をいろいろ想像する前に、安易な色気描写にだけ惑わされて110分を見てしまう。そんなダメ映画への慣れがないと“辛抱たまらん”映画でしかないと思います。サイナラ、サイナラ、サイナラ…。
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