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2023年11月24日09:30

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楕円球に夢を乗せて2023-2024〜1〜100回目の伝統

今回で100回目を迎えた伝統のラグビーの早慶戦。これまでの成績は早稲田の72勝7分20敗だ。この成績だけを見れば永遠のライバルとは言えない。しかし早慶戦というのは独特の雰囲気がある。

慶應が早稲田に最後に勝ったのは2010年。2014年こそ引き分けはあるがその引き分けを挟んで11連敗中である。しかしこれだけ圧倒されている慶應は引き分けのあとの2015年は1点差、2016年と2017年は2点差での敗戦。昨年までで7点差以上をつけられたのは2020年の11点差だけでほとんどがワントライ差での敗戦である。


慶應のキックオフで始まった試合。早稲田のロックの池本君が右サイドを駆け抜けると外に1枚残っている選手へのパスフェイクであっさり慶應の山田君を抜いて内に切れ込むと島本君に渡って開始3分で早稲田は先制トライを挙げた。早稲田は安恒君が2つ目のトライを挙げると20分にはフルバックの伊藤君へのパスを山田君が強引にインターセプトを狙いにいってあっさり抜かれてトライを許し21―0とリードした。

しかし慶應は山田君が自らのゴロキックを伊藤君と競り合いながら拾ってそのままトライ。さらに3分以上続く早稲田ゴール近くでの攻防を制してフッカーの中山君がトライ。この間反則もなく素晴らしい攻防だった。これで慶應は息を吹き返し21−14。

しかし早稲田は慶應のキックオフボールから展開し、最後は佐藤君が押し込んでトライ。もうロスタイムに入っていた。慶應はこの間、反則を繰り返し常に早稲田にアドバンテージが出ていたため早稲田は思い切った攻撃を繰り返した結果のトライだった。

そして後半の早稲田はまた3分で矢崎君がトライ。慶應も1トライを返したもののロスタイムで早稲田にトライを許した。結局慶應は前後半とも開始3分とロスタイムに合計4つのトライを奪われた。試合の流れから見ても最も取られてはいけない時間帯だった。

慶應はモーストインプレッシブプレイヤーに山田響君が選ばれ早稲田の伊藤君がプレイヤーオブザマッチだった。山田君は報徳学園の出身。しかし今日の早慶戦がそうであったように塾高以外のほとんどは桐蔭学園か國學院久我山だ。野球部でも入学していれば今年は3年生である高橋宏斗君が不合格になり、その結果彼は中日に入団しWBCにも出場している。

大学である以上、入学するためにはそれに見合う学力が必要であることは言うまでもない。そういう意味では早稲田も以前よりはスポーツ推薦基準は厳しくなっている。

しかし極端に競技人口が減りつつあるラグビーはすでに高校の段階からラグビースクール経験者の奪い合いが起こっている。出場校が2校である島根や佐賀の代表校が今でも強いのは競争によるものではなく選手確保によるものだ。

通算成績では大きく負け越している慶應がそれでも早慶戦となると接戦を演じてきたのはその伝統の力かもしれないが、今後はその差は広がる一方であるように思えた今年の早慶戦。くしくもプレイヤーオブザマッチに選ばれた早稲田の主将である伊藤君が100回大会を超えても早慶が切磋琢磨して学生ラグビー界をリードしていきたいと挨拶したが、現実は厳しいように思えてならない。



2023年11月23日 関東大学ラグビー対抗戦グループA (於 国立競技場)
早稲田43−19慶應義塾
   (通算成績は早稲田の73勝7分20敗)

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