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2023年10月29日06:47

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やまと絵

天皇の宸翰(しんかん)はのびやか。

やまと絵
〜受け継がれる王朝の美〜
@東京国立博物館 平成館
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245点もの膨大な作品を4期に分けて展示替えしながら見せる展覧会。
とても複数回は通えませんが雰囲気だけでも、と
『四大絵巻』が揃わない第2期を狙って行って来ました。
「信貴山縁起」「伴大納言」「鳥獣戯画」は全巻見たことがありますし、
「源氏物語」も徳川美術館分は見ています。
そして何より絵巻は見るのに時間がかかってしまいますので遠征に不向き。
今回は東博の他にも行きたいところがあったのです。

そこでまず出品目録をダウンロードし、2期に出ているものをチェック、
144点のなかでこれはと思うものをピックアップして行きました。
もちろん単眼鏡持参です。

2期の目玉は神護寺3像、例の「源頼朝」「平重盛」「藤原光能」がいずれも"伝"となり、
所蔵者激怒、という作品たちです。
(国宝であることには変わりありません)
京都の国宝展以来ですがやはり堂々たるものですね。

もともと貴族文化では唐絵が上とされていたのが
次第にやまと絵も磨かれていく様子がみられました。
それは陽明文庫の『車絵』では車の内装が、院・摂関家は唐絵、侍従・中将ならやまと絵となっていたことからもよくわかります。

また、絵だけでなく料紙や文字とのコラボレーションもみどころです。

個人的に牽かれたのは
20・観普賢経冊子(五島美術館)
「法華経の観普賢経を文様を雲母ずりした中国製の唐紙に書写した作品で
下絵にかかれたやまと絵は紀貫之の歌を描いたもの」(作品キャプションより)
掌品ながら端正でした。

そのほか気になったのは扇面の作品たち。

44・扇面法華経冊子 巻第七、観普賢経(四天王寺)
扇骨近くまでびっしりと貼られた紙に 地に向かって小さくなって行く文字には迷いがなく、さすが国宝です。

172・軍扇(九博)
には足利尊氏の花押があり、実用であったとしたら破格の豪華さでした。

180・源氏物語図扇面貼交屏風(広島浄土寺)
239・月次風俗図屏風(東博)
こういう屏風はいいですね。これはなに、と眺めているだけで楽しい。

12月3日まで。
https://yamatoe2023.jp/

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なお、鑑賞中ずっと
山口晃氏の
「再現性、精緻性、色彩以外にみるものは何か」
という問いかけが頭のなかをぐるぐるとしていました。

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