イカ腹

家事の傍らBGM代わりに録画した耐久レース（WEC）を流していたら、いつの間にか終わってTV番組になっていた。

「イカ腹と呼ぶ人もいますが、けっして太っているわけではありませんからダイエットとかは考えない方がいいです」

・・・イカ腹？　ダイエット？　いかめしはつい食べ過ぎてしまうから気を付けろ、という話？

手を停めてそのまま眺めていると、どうやら若いお母さん向けの育児番組のようで、お腹がぽこんと出た小さい子供をよくみかけるが、そのメタボ親父的シルエットを肥満と誤解、成長期にもかかわらずダイエットさせようとする人がいるという。私もそう思っていたから気持ちはわからなくもない。（笑）

肥満には脂肪細胞の数が増えるケースと脂肪細胞自体が肥大するケースがあって、前者は成長期にのみ起こるという。そして増えた脂肪細胞の数は吸引でもしないかぎり減らないから、大人になってからのダイエットは脂肪細胞が小さくなるだけ→ダイエットをやめると脂肪細胞はまた脂肪の蓄積を始める→リバウンドしやすい、というメカニズムの話を以前聞いたことがある。

その説が正しいなら、成長期の食事制限は将来のメタボ予防に有効ともいえ、バレエ・ダンサーを目指す子たちには必須かもしれないが、そこまで運動量の多くない一般人には弊害の方が大きいような気もする。

でもなんでイカ腹？　そもそもちびのお腹がぽこんとしているのはなぜ？　いまさらながら不思議に思いウィキってみたら、幼い子は基本「胃下垂」状態なのだとか。小さい頃はまだ腹筋が十分発達していないので、内臓の圧力に抗すことができずお腹が丸く膨らむ。その様子がイカのお腹（ごはんを詰めたいかめし？）に似ているのと、胃下垂にかけて「イカ腹」と呼ぶらしい。ほんとかよ。

その解説を読んでいるうちに、バラバラだった記憶のピースが突然ひとつになった。（笑）

アニメ「おにまい」の若返ったお兄ちゃんは、「中学生くらい？」と妹は言っていたが、作画はもっと幼く見える。しかもお腹がぽこんと出た幼児体形。台本の書き間違い？　と思いつつ見ていたが、「イカ腹」の解説を読んでいるうちに、お兄ちゃんが体を鍛えようとして腹筋にチャレンジしたものの１回もできなかった、という話を思い出した。

そうか！　ひきこもり生活が祟って運動不足となり、腹筋の衰えた結果が「イカ腹」なのか！　マニアックすぎるぞ、スタッフ！（笑）