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2023年08月17日02:49

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まだまだ僕は勉強不足だと痛感してしまう映画でした。ドミニク・モル監督「悪なき殺人」(2019)。

東京国際映画祭で上映されたときは「動物だけが知っている」という題名だったそうです。原題は「Seules les bêtes」でグーグル翻訳にかけると「獣だけ」という意味だとか。だから英語題名は「ONLY THE ANIMALS」なんですね。「ケダモノ(のような人間たち)ばっかり」という意味に捉えるのが正しいようです。

ドミニク・モルという監督さんはすでに還暦を超えていますが、僕には初顔。フランス人の母親とドイツ人の父親を持ち、スイスやリヒテンシュタインなどに近いバーデンバーデンで育ったようです。←温泉地として有名ですね。バーデンという言葉が“入浴(する)”という意味を持っているらしい。知らんけど。例によってbyWiki。すでに2作品ほど監督作を録画してあるから、いまから勉強し直します(汗)。

物語は南仏の雪深い山村が舞台で、エヴリーヌ(ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ)という女性が失踪します。その事件には医療機関の代理人として患者たちとコンタクトしているアリス(ロール・カラミー)と、その夫で牛や羊を飼って生計を立てているミシェル(ドゥニ・メノーシェ)、アリスがコンタクトしている患者ジョゼフ(ダミアン・ボナール)、エヴリーヌを尋ねて街からやってくるマリオン(ナディア・テレスキウィッツ)、そして遥かアフリカのコートジボアールからチャット詐欺を仕掛けるアルマン(ギイ・ロジェ・“ビビーゼ”・ンドゥリン)の5人が関係しています。

それらが章立てで語られるのですが、それがそこそこ手際良くて楽しめました。何よりもナディーヌが僕にはおなじみのテデスキおばさん(失礼!)であり、それを尋ねてくるナディア・テレスキウィッツという新星がいい。←東京国際映画祭で女優賞を取ってますね。与えた映画祭に拍手! 訪問看護(?)のアリスも、亭主をほっといてダミアン・ボナールとよろしくやる、その単純明快な設定が楽しい。

もちろん今回僕がこの作品に高評価を与えているのは、ナディア・テレスキウィッツという女優さんにぞっこんとなったせいです。こんな美人とチャットできるなら、危ないサイトを覗いてみたいわ。←言うてるだけですよ。先立つものがないから絶対に相手にされませんね。←ネットで支払いを指示されたら、まず疑いましょう。

でもってタイトルどおり、“ケダモノみたいな人間ばっか”という映画でした。そんな連中に引っかかって人生を棒に振るというのはいただけませんが、フィクションとしての映画なら楽しめます。我々観客は完全に安全な場所にいて、コートジボアールのアビジャンまで飛んでいくバカ者を笑ってみていればいいのですから。

とはいえ、テデスキおばさんがちと可愛そうな役どころでしたね。ほとんどが吹き替えだと思うけど、死体としてあちこち運ばれたりして気の毒です。でもナディア・テレスキウィッツとナニする場面がちゃんとあるからOKかな?←個人的意見です。科学的根拠はありません。

しかし幕切れの雰囲気も上々で、こういう作り方をしてくれると僕のようなオールドファンにはありがたい。この手腕なら、旧作を追いかけても良さそうなので楽しみです。←って、いつになるか分かりませんけどね。そのうち見たら日記に書きます。写真1はエヴリーヌとマリオン。写真2がジョゼフを訪問中のアリス。写真3がナディーヌを尋ねるマリオンです。
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