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2023年06月06日21:21

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新たな勉強思考

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俗に五十からの手習いということわざがある。江戸時代後期の伊能忠敬の例をひもとくまでもなく、この年齢になると人生の後半戦に入るだけに脳のアップデートが求められる。ましてや人生100年時代と言われる今日、何事も学ばず残り時間を過ごすことはあまりに無為であるといえよう。

この著作が刊行されたのは2016年だが、現在社会構造の一環となりつつあるAIについても言及している。たとえばなんのために読書をするのかという目的を、知識ではなく(知識では既にAIには勝てなくなっているのは事実だし)思想つまり自分なりの物の見方を養うためにするのだと著者は定義づけている。

現在巷で話題になっているChat GPTが後どれくらいで人間を超える文章力を取得するかはわからない(既になりつつあるという見方もあるが)。著者はあと30年(この時点では2016年)は大丈夫だろうとの見方をしていたが、いずれにせよ今後人は何のために勉強するかということを改めて問い直されるだろう。少なくともAIには負けん!というマウント合戦のための勉学は早晩破綻するのかもしれない。

ただ、著者の和田氏が指摘している通り、人間ならではの知性の磨き方をしていくことが今後求められるのは事実だろう。それはたとえば史上二人目の七冠を達成した藤井聡太棋士のように、AIでも予測できない人ならではの思考法があるはずだ。その意味でマニュアル的ではない一冊である。

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